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駆け付けた警官と京都支部会館の警備に囲まれた男・・・不貞腐れた顔で椅子に座り、目の前に置かれた小刀を睨んでやがった。

警備室には俺とつくし、先代に高木、間島支部長と剛・・・それに数人の弟子と支部会館の受付や会場係で満員状態。息も詰まりそうな中で男は追及されていた。

でもムシャクシャしたから暴れたかっただけで殺意も否認、西門に恨みどころか、茶道になんの関心もなく西門流の存在も知らなかったと言われた。
それはそれですげぇ腹が立ったが所詮関西のこと・・・この俺の評判にも関わらねぇからどうでもいいけど!


何故つくしが飛び出したかは「非常口から会場の様子を見ていました」とそれだけ。こいつも何か隠してるような気もしたけど、それは落ち着いてからいくらでも聞ける。
だからこの場では敢えて聞かなかった。


「だーかーら!俺は刺す気なんかなかったんだよ!この男がウザいからちょっと騒ぎ起こそうと思っただけやて!」
「・・・・・・(俺がウザい?お前に言われたかねぇし💢!!)」

「でもお前はこの人を知らないんだろう?どうしてウザいとかって言葉が出てくるんや?」
「顔見たらわかるやろ!どうせ自分がイケメンや思うて自惚れとんのや!」
「・・・・・・(顔で判断かっ!確かにイケメンだが自惚れてはない。回りが騒ぐのは極自然のことだ!)」

「せやかておかしいやろ!お前の住所はこの近くやのうて京田辺やないか!」
「・・・この辺にはよく来るだけや」


何故本当のことを言わない・・・?嘘なんてバレバレで、さっきから目が泳いでんのに。
誰が聞いてもこいつの話は辻褄が合わないし、挙動不審・・・落ち着きなく小刻みに足を鳴らし、誰の目も見ようとしない。さっさと吐いてすっきりさせ、つくしを病院に連れて行きたいのに!そう思うと俺もイライラして警官との会話に割って入った。


「刺す気がなかったからって刑罰から逃れられると思うなよ?銃刀法第22条で刃の長さが6センチを超える刃物を正当な理由なく携帯すること自体禁じられてる。
こんな会館に来て服の中に忍ばせてたのなら正当な理由なんてねぇよな?懲役2年ぐらいで済ませると思ったら大間違いだ」

「・・・今度は説教か!はっ、知るかってんだ」

「お前は刃物を振り翳して俺に向かってきた。本当に殺意がなかったのなら殺人未遂は成立しないが、俺もつくしも倒れて打撲してる。つまり傷害罪、最低でも暴行罪は成立する。たとえお前が初犯でも、凶器を使えば行為が極めて悪質と見なされて懲役実刑になるケースもある・・・そうだよな?!」

と、警察官を睨んだら此奴らはいきなり姿勢を正して俺に敬礼した。


「は、はい!そうです!」
「・・・・・・くそっ!」

「それにお前は話が違うと言って飛び出したよな?その話ってなんだ?」




***********************



捕まった男の人を見るフリをして剛さんの事を横目で見ていた。

・・・何か脅してるのかしら。
この人が命令してるのは私が知ってるのに、剛さんは平然としてる。
でも高木さんの方は少し動揺してる?そりゃそうよね・・・CD-Rが入れ替わったことはスクリーンに映った内容で気が付いてるし、慌てて自分の鞄を確認したはず。
総二郎のスマホにまで気がついてるかどうかは知らないけど、誰かが自分の鞄を触ったったのは判ってる。

それなのに何も言わないなんて・・・やっぱりこの男性に捕まったとしても絶対に話すなって言ってるんだわ。
見返りとして全部が終わったらお金を渡すとか?

もしもこのまま喋らずに警察に連行されたら、傷害罪は成立するかもしれないけど総二郎を陥れうようとした高木さんの事はどうなるの?
それともこれも西門流に関係してくるから警察の前では言わない方がいいの?

堤さーーーーんっ!!教えてーーーーっ!


・・・と言って教えてくれる訳がない。
それなら自分で決めるのよ・・・つくし!

総二郎が怒った口調で男性を問い詰めたけどやっぱり何も答えなかった。


「それにお前は話が違うと言って飛び出したよな?その話ってなんだ?」
「・・・さぁて、自分が何を叫んだかなんて覚えてへんな。そんな事を言うたんか?」

「てめぇ・・・!」


そうよ・・・京都支部の人やお弟子さんがこんなに居る中で騒いだら大変なことになる。
企んだ人が極一部なら総二郎と先代と、その犯人だけでいいじゃない?そうじゃないと変な噂が広まって関西西門の衰退に繋がるかもしれない。

結局男性は警察で取り調べると言って、警官に両脇を抱えられて警備室を出て行った。
そうしたら部屋に残ったのは支部の人達と私達だけ。総二郎も腑に落ちない感じで頭を掻いてたけど、支部の人達が会場の片付けに行ったら、そこで私が勇気を出してみんなを引き止めた。


「お話しがあります!」

「・・・どうした?つくし」
「つくしちゃん、怪我はいいのかい?」

「怪我は大丈夫です。それよりも今日のことでご報告したいことがあります。丁度支部の方達も居なくなったし、このメンバーだけで聞いていただけますか?」


なんか刑事ドラマみたい・・・なんて考えながら全員の前に立ち・・・剛さんに目を向けた。


「さっきの男性、あなたが頼んだんですよね?間島剛さん」

「・・・・・・なんですか、藪から棒に」
「つくし?証拠があるのか?」

「証拠・・・はお見せ出来ないんですが、私は会館横の茂みで2人が話してるのを聞きました」

「マジか?!」
「なんじゃと?本当か、つくしちゃん?!」
「馬鹿な事を!何故剛がそんなことをしないといけないんですかな?若宗匠の秘書と言えど無礼な発言は許しませんぞ?」


総二郎と先代と間島支部長が同時に聞き返し、剛さんは眉1つ動かさなかった。
証拠なんてないと思ってるからだろうけど、最悪この証言を警察に伝えればあの男性が白状するかもしれない・・・だから私も強気になって仁王立ち。頭1つ大きな剛さんをジロッと睨み返した。

その時に鼻をついたフレグランス・・・やっぱりこの人が一乗寺でも私の事を見張ってたんだわ!


「お話を聞いてしまったからあの非常口から入って男性を見張ってたんです。そうじゃなきゃあんな場所に居ませんよ。そうでしょ?高木さん!」

「・・・・・・はい?」

「高木?・・・高木も何か絡んでるのか?」
「てか、総二郎はなんで何も知らんのじゃ?!」


先代が総二郎を睨み、総二郎が高木さんを睨み、高木さんが私を睨み・・・間島支部長と剛さんが目配せをする・・・あなた達の企みもここで終わりだから!
私はスーツの内ポケットに無理矢理突っ込んでいたCD-Rを出した。


「これ、なんだか判りますよね?」

今度は時代劇、黄門様の印籠みたいにそれをズイッと彼の目の前に出し、高木さんが今までにない情けない顔になった。
助さんは総二郎、格さんは先代・・・ちょっと歳が合わないけどそんな感じ?


「さぁ、覚悟しなさい!」




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Comments 2

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2020/01/24 (Fri) 22:30 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

生粋娘様、こんばんは。

コメントありがとうございます。

あはは!私はいいですよ~!
その方が楽ちんです~💦いっその事この話が終わるまでなーんにもしなくていいのなら(笑)

うふふ、そうしようかなぁ~❤

白衣の総ちゃんですか?
聴診器やら包帯やら・・・どう使うんですかね?(笑)怖いわ~💦

2020/01/24 (Fri) 23:30 | EDIT | REPLY |   

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