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plumeria

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その日、峰山商事を出てから数社回って帰ったけど、殆ど何も覚えていない。
もらった名刺も何処にやったか判らないし、そもそも社名すら・・・って、営業課のデスクでガックリしていた。
課長からは「お疲れさん!」の言葉だけだけど、全部を見ている高橋君は苦笑い・・・ずっと私の横で慰めてくれていた。


「牧野先輩。気にしなくていいですよ」
「・・・・・・ごめん」

「いえいえ、今日行った所は俺の担当です。牧野先輩がそのうち担当するのは別の会社だろうし」
「うん、判ってる・・・やめた大崎さんが持ってた企業でしょ?」

「えぇ、商談途中だから課長が行ってますけど、それが一段落したら任されると思いますよ」
「・・・それまでに慣れろって意味だよね」

「そうそう。だから今日の事は忘れましょう!って事で飲みに行きません?」
「・・・・・・ありがと」


いつもなら断わるのに今日はその「5回に1回」の日・・・高橋君と飲みに行ってしまった。

ヤケ酒ってヤツ・・・そんなに強くもないのにお酒を飲んで、まるで何処かのおじさんみたいなおつまみで。
顔をあげたら高橋君ががニコニコして私にビールを注ぐし、気が付けば私が好きなものは頼んでくれてるしで、そのうち酔っ払って訳が判らなくなった。
それでもグラスを持つ手が止まらない・・・頭に浮かぶ顔を消そうとするのに消えてくれない。

それどころか10年前の笑顔がどんどん鮮明になってきた・・・もう最悪!


「そろそろ出ましょうか」って耳元で囁かれて、お勘定もどうしたか判らないけど気が付いたら高橋君に腰を支えられて外を歩いてた。
周りを見るけどクラクラして目が回る・・・その度に高橋君が「大丈夫?」って声を掛けてくれたのは覚えてる。


でも気持ちが悪くて・・・そのうち吐き気まで。
もう歩けなくてその場にしゃがみ込んだら「仕方ないなぁ、牧野先輩」・・・少し笑ってるような高橋君の声。


その後の記憶が・・・・・・途切れた。

ぼんやり浮かぶのは・・・・・・やっぱり大っ嫌いな悪魔の顔・・・だ。




**


<side高橋>

今までどれだけ一緒に食事をしても酔ったことがなかったのに、今日に限って牧野先輩が酔い潰れた。
その原因があの男にあるとは思ったけど、これも俺にとってはチャンス・・・今日こそ彼女を自分のものにしよう、なんて俺の中で悪魔が囁いた。

酔った勢いなんて本当は嫌だし、こんなんじゃ覚えてないかもしれない。
でも牧野先輩は真面目な人だ・・・だから関係さえ持てばこっちのもの。
それにこれで俺って人間を「男」だと思ってくれるかもしれないし、身体の相性が良かったらそれで一気に気持ちが変わるかもしれない。

そう思わせる自信はある・・・あんなニヤけた男なんかに渡さない。
あんな男は女性を幸せになんて出来ないんだって。
俺の方がよっぽど先輩の事を大事に思ってるんだから・・・それを判らせてあげる。


気持ち悪そうにしてる先輩を抱き寄せて、すぐ目の前にあったラブホに入った。


「ほら、先輩・・・上着脱いじゃいましょ?靴もね・・・すぐに楽にしてあげるね」
「・・・・・・ふぅ・・・・・・ぁん」

「くすっ、なんだ、色っぽい声出せるんだ?可愛いね、牧野先輩」
「・・・気持ち・・・わる・・・・・・」

「すぐに良くなるよ・・・俺が良くさせてあげるから」
「・・・・・・んっ、・・・・・・さん」


・・・さん?
いつも俺の事は「君」って呼ぶよね?さんって・・・・・・聞き間違いか?


ベッドに寝かせてブラウスのボタンを外した。まぁ、歳から考えてもこんな感じの下着?ちょっと・・・色気は無かったけど、こういう事を想定してないもんな。今日は許そうか・・・。
ブラウスを脱がせてブラの上から胸を・・・って本当にちっちゃ!でもこれも判ってたこと・・・そのうち大きくなるかな?
彼氏が出来ると大きくなる子も居るしね。


「・・・やんっ・・・だめぇ・・・」
「くすっ、気持ちいいの間違いだよ、先輩」

「あぁっ・・・待って、に・・・し・・・・・・さん!」
「ん?なに・・・・・・なんて言ったの?」


モゾモゾ動き出した足・・・もしかしたらもう強請ってる?牧野先輩、男っ気ないって思ってたけど結構好きなのかも?

でも彼氏いない歴長いって噂だよな?
誰とでもって人じゃ無いだろうし・・・そんな店にも行きそうにないし。やっぱり俺の手に反応してる?フィンガーテクには自信あるんだよね・・・この後、もっと凄い事してあげるね、先輩・・・。


「ね、牧野先輩・・・キスしていい?」
「・・・・・・ダメ・・・でしょ、・・・かどさんったら・・・」

「は?だから何言ってるの?」
「だって・・・西門さん・・・・・・私の事なんか・・・」

「・・・・・・西門?」


「・・・好きだって・・・言ってくれないじゃん・・・・・・ばか!」


西門って・・・昼間の男?
牧野先輩、本気であの男のことを・・・・・・そう思ったら・・・・・・一気に冷めた。


でも渡さない・・・あんな男は牧野先輩を泣かすだけじゃないか!




********************




・・・・・・・・・・・・ズキッ!!


「・・・いったぁ・・・あ、頭が・・・あれ?此処どこ?私・・・・・・・・・え?」


全然知らない部屋で何故かブラ1枚の私・・・そして隣には裸で寝てる・・・高橋君っ?!!


なっ、なんでこんな事に?ここは何処っ?まさかのラブホ?!
初めて見るから判らないけど、どう見てもこの部屋の雰囲気はそうだよねっ?!人生初のラブホを高橋君と?で、なんの記憶もなし?!

そっ・・・そんなぁ~~~~っ!!


慌てて下を見たけど・・・良かった、パンツはそのまま・・・可愛くも何もない綿パンだけど。
はっ・・・!!でもこの状態って事は高橋君には見られたってことだよね?
自分の服は何処かと思えば少し離れたところの椅子に鞄と一緒に置いてある・・・ゆっくりベッドから降りてそこに向かおうとしたら、急に腕を掴まれた!!


「きゃああぁーっ!!」
「・・・朝から元気ですね、牧野先輩・・・・・・昨日の夜とは大違いだ」

「き・・・昨日の夜?!高橋君っ、これ、どういう事?!」
「見て判りません?一緒に飲んで、一緒に此処に来たんですよ・・・俺、ちゃんと話しましたよ?」

「・・・・・・・・・覚えてない」
「・・・酷いなぁ、あれだけ煽っといて・・・可愛かったですよ、先輩」


「・・・・・・・・・・・・」



マジで?!!





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2020/02/24 (Mon) 14:49 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

パール様、こんばんは。

コメントありがとうございます。

あはは!意外と高橋はお気に入りですか?(笑)
まぁ、悪い人じゃない・・・事もないけど、憎めない人でしょ?

そうそう!綿パン♥
しかもおへそまで隠れるような色気ないヤツだったと思われます!
そして当然ブラとお揃いではない(笑)


あはは!高橋と総ちゃんの「槍合いっこ」を想像しちゃった💦
やだぁ!瑠那が怒りそう(笑)💦

2020/02/25 (Tue) 19:20 | EDIT | REPLY |   

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