FC2ブログ

plumeria

plumeria

類とあきらの話を聞いて、暫く考え事をしていた。

公家の血を引く齋藤家は確かに関西西門の京都支部の幹部達を意のままに動かしてると聞いた事はある。
特に副支部長の櫻井って爺さんが懇意にしているはず・・・その櫻井は骨董品が趣味で集めてるんじゃなかったか?でも収集家が自分のお宝を売りに出すとは思えない。

それに古臭い爺さんだったから、1人でそんな取引に応じるとは思えないけどな・・・。


「家元の耳に入れといたら?もしかしたら俺達の邪推かもしれないし」
「そうだな。何かあれば相談に乗るぞ?」

「・・・いや、俺にはもう関係ない。孝三郎が上手くやるだろ。それに親父もそんなに耄碌してねぇし」

「・・・総二郎がそれでいいなら」
「なんだ、次期家元じゃなくなったら気にならないもんか?」

「ならねぇよ。逆に俺が出しゃばるとお袋も考三郎も嫌な顔するに決まってるからな」


西門にはまだ元気な親父がいる。
有能すぎる弁護士も口煩い後援会の連中も、必要以上に動く秘書や事務長もいるし、いざとなれば門下生の中に腕っ節のいいヤツも居るんだから俺の出番はねぇだろう。
今の俺は大人しくしていた方が・・・なんて事を考えていたらバスルームから物音が聞こえた。

つくしが風呂から出て来たのか?

・・・・・・・・・ってか、いつもみたいなパジャマで此奴らの前に現れねぇよな?って思った瞬間・・・


「は~、良いお湯だっ・・・」
「なんて格好で出てくるんだっ!早く部屋に入れっ!!」


リビングに一歩踏み入れたつくしを見て驚いた!

生足モロダシで、頭にはタオル巻いてドスッピン!!
濡れた髪なんて男の前に出すもんじゃねぇだろうっ💢って、こいつの腕を掴んで俺の寝室に連れて行った。
後ろからは「可愛い♥牧野」「うお~!同棲感すげぇな!」の声・・・でもこの時に思った。

もしかして、これはすげぇチャンスじゃね?


「あっ、あの!ここは・・・」
「バカ!俺達は婚約者だ。お前がゲストルームに行けば怪しまれる!」

「怪しまれるって・・・そんなのなんとでも言えるでしょ!例えば私がさ、あ・・・あの日だとか・・・」
「それは1週間前に終わってるだろう」

「・・・・・・(どーして知ってんのよっ!)」
「いいからここに居ろ!彼奴らのことは俺がやるから!」


吃驚目のつくしを寝室に放り込んでリビングに戻ると、嬉しいんだか怒ってるのか判らない類とあきら。
此奴らが寝る部屋に案内して、自分もさっさと部屋に向かった。


「・・・・・・総二郎、意外と部屋にいても聞こえるからね?」
「それが嫌なら帰れ!」

「牧野の声が聞こえたら助けに行くから」
「助けなんて求めるかっ!1人が嫌ならあきらと寝とけ!」




********************




ポツンと残された総二郎の寝室・・・振り向けばキングサイズベッド。
嘘でしょ?ってそこを見詰めていたら、ガチャとドアが開いて総二郎が戻ってきた。
「2人はゲストルームに入れたから!」・・・まるでライオンを檻に入れたみたいに言わなくてもよくない?オトモダチなのに・・・。


「じゃ、俺達も寝るか」
「寝るっ?!何処で?!」

「ベッドに決まってるだろう。床に寝る気か?」
「・・・・・・私も?」

「・・・まだ眠くない?」
「うんっ!まだ目がぱっちり!」

「じゃあ運動しようか?」
「・・・・・・は?えっ・・・うわっっ!!


動きは凄く速いのに抱き抱える手はすごく優しい・・・でも、次に私が見たのはこの部屋の天井だった。
そして隣には総二郎・・・ニコッと笑って私の身体を後ろから抱き締め、ベッドのド真ん中に寝転がってた。

運動ってそういう事?!!

あまりにも急だったから驚いて逃げようとしたけど、総二郎が私の髪に顔を埋めて来たからゾクッとして、すぐさま身体中に熱が籠もって電気が走った。

こんなの・・・4年ぶりで怖い。
それにすぐ近くには花沢類と美作さんが居る、そう思うとこれより先に進むわけにはいかないと思った。思ったのに声も出ないし、力も入らない。
どんどん総二郎の顔が首に近づいて行って、このままだと・・・って、その時に彼の動きが止まった。

あれ?って首を後ろに回すと総二郎がジッと私を見てる。
その表情がいつもの巫山戯たものじゃなくて真剣・・・ちょっとだけワインの香りも鼻に届くし、何より総二郎の体温がモロに伝わってるのにそんな目で見られたらマジでヤバい。


もう1人の私が心の中で囁く・・・「いいよ、続けて」って。


でも、それを可愛気のない言葉で現実に戻してしまった。


「ちょっとっ!約束してるよね?エッチ無しだって!」
「・・・・・・忘れた」

「はぁ?!思い出してよ!こ、これは契約的婚約だったよね?!あのお嬢様から逃げるための・・・」
「本気でそう思ってんのか?」

「えっ?」
「・・・いや、何でもない」


総二郎の腕が外れた瞬間、何故か彼が遠く感じて淋しくなった。
今まで抱き締められていたところが寒くなる・・・身体の向きを変えたら、総二郎が両腕を頭の後ろの回して天井を見詰めていた。

言い方が悪かった?
でも・・・総二郎だって3500万円の返済だって、そう言ったよね?
自分は知らない人と結婚しなくていいし、私は借金を忘れていいって・・・条件付きの婚約なんだよね?

あれ、嘘・・・だったの?
『まだ好きだけど』は本気・・・なの?


総二郎に向かって手を伸ばそうとする私・・・そんな事したら何が起るか判りそうなものなのに、何故か今は彼の腕が欲しかった。
それなのに・・・



「なぁ・・・」

「は、はいっ?!どうしたの?」
「お前、竜司って男との(SEX)・・・良かったのか?」

「へ?竜司さんとの?(関係ってこと?あの事件の前までは)・・・すごく良かったよ?」
「・・・・・・相性、良かったんだ?」

「(相性って性格?)それは判んないけど、優しかったし年上だったから安心だったし・・・」
「(俺だって年上だけど?)・・・俺は優しくなかったからな。すぐ調子に乗るっていうか(興奮するっていうか)・・・」

「あははっ、そうだったね(私の気持ちも考えずにいつも周りに女子が居たよね?)。ホント自分勝手だったよね」
「自分勝手だったか?そうかな・・・お前の事も気遣ったんだけどな(俺だけが気持ち良くてもダメだし)」

「全然判んなかった!私の事なんてどうでもいいのかと思ったもん・・・(だからもう無理だって)」


「・・・寝るか」
「・・・・・・・・・!」



寝るの?!
このまま寝ちゃうの?!!





にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村
応援、宜しくお願い致します♡
関連記事
Posted by

Comments 2

There are no comments yet.
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2020/04/04 (Sat) 15:17 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

パール様、こんばんは。

コメントありがとうございます。

あはは💦総ちゃんったら困ったヘタレですこと!
今回はつくしさんが勘違いしておりますな。
うんうん、鈍感だもんね(笑)

総ちゃん目線のお話しは明日です♡狼さんに変身は・・・まだかな?
だってそこに類君が居ますもんね!

声が聞こえたら助けに来ますから・・・やっぱり拷問か?(笑)

2020/04/04 (Sat) 23:23 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply