続・茶と華と (2)

昼過ぎてからの本邸での結婚式・・・この長すぎる宴会にイライラし始めた頃だった。
近くにふらついた足で寄ってきた爺さんがつくしの目の前で座り込んだ。

「総二郎君もますます腕を磨かなくてはなりませんなぁ!奥様は華道の師範免状をお持ちだとか・・・
この西門も華やかになって嬉しいことです。本当にお美しい方ですなぁ」

この後援会の爺さん・・・まるで自分の女を見ているかのような目つきをしやがる。
冗談じゃねぇ!つくしは見せもんじゃねぇんだから早く自分の席に戻ればいいのに!
つくしもいきなり寄ってきた相手に困っている。・・・何気に腰が引けてないか?
爺さんといえど男だ・・・俺以外の男には全く免疫がないから例え相手が爺さんでもビビるんだろうな。

「山本様の所はもう少ししたらお孫さんがご結婚と伺いました。そちらもおめでとうございます。
ご両親様もお喜びでしょうね。随分と可愛がっておられたお嬢さんでしたから・・・」

そんな言葉で機嫌良く帰ってもらおうと思ったら逆にとんでもない話しになった。

「おめでたいもんですか!うちの孫にはもう子供も出来ておりましてな!順番が違うと説教してやりましたよ!」

「はぁ・・・そうでしたか・・・それは、なんと言っていいのか」

今時珍しくも何ともねぇよ!むしろ俺たちの方が珍しいくらいだっ!
チラッとつくしをみたらいきなり反対方向向きやがった・・・こんな時だけ知らん振りしやがって!

「まったく・・・今の子達は節操がないというか何というか・・・デキ婚というんでしょ?みっともなくてしょうがないですわ!
総二郎君達は違うんでしょうね・・・なにやら急な結婚のような気もするが・・・」

だから!!そんな話しをこんな席でするなってんだ!
デキるわけがないだろうっ!この俺が言うのも変だがキスしかしたことないんだから!
・・・っていうかその先に進めなかったんだよ!牧野の家のしきたりだかなんだかわかんないけど止められたんだっ!

・・・言うこときく方もどうかとは思うけど。
こいつを見てたら手が出せなかったんだよっ!


「ご心配なく・・・私どもにはまだ子供はデキておりませんから」

隣のつくしも赤くなってるが、元々お前の家の事情じゃねーか!
この俺が真面目に守ったのを誰か褒めてくれないもんかな・・・。


「おや?総二郎君は手の早いことで有名だったのに、つくしさんにはお出しにならなかったのかな?
それともつくしさんはお気の強い方ですかな?総二郎君!」

「・・・手を出してもデキないときはデキないでしょう?いや、そうではないんですが・・・デキても良かったんですが
デキる状況ではなかったというか・・・デキないように仕向けられたというか・・・」

何の説明をしてるんだ?俺は・・・。
隣を見たらやっぱり反対方向を向いた・・・いい性格してるな!この俺にこんな事言わせやがって!


「とにかく私たちはこれからなんですよ。山本様・・・随分とお酒が入っていらっしゃいますね?
少し休まれたらいかかですか?」

「そうさせてもらおうかな・・・いや、年を取ると酒にも弱くなっていかんなぁ・・・」

いいから早く席に戻ってくれっ!これ以上おかしな話をしてまたつくしが機嫌を損ねたらせっかくの
俺の計画が台無しになってしまうんだよ!
それじゃなくても、このつくしって女は一筋縄じゃいかないんだから!


「そう言えば京都の分家筋の薫君にも、子供がデキたそうですよ?何でも相手は芸子さんとか・・・
さすが西門の血筋ですよね。色っぽい話しじゃありませんか・・・ねぇ、総二郎君」

そう言ってきたのは昔から俺にライバル心むき出しの金沢の西門一門、竜崎家の清司郎・・・。
俺よか3歳年上の・・・まぁ、まずまずの色男だ。

「そうなんですか?薫とはしばらく話してないんですが、先を越されたのですね?でも、いいじゃありませんか。
芸子さんならお美しい人でしょうね。お祝いでも贈っておかないとね・・・」

「いや、こちらのつくしさんには敵いませんよ。・・・おや?どうかされましたか?」

清司郎が声を掛けたけどつくしは返事をしなかった。
今まであんなに愛想を振りまいていたのに・・・ってつくしをみたら、また下を向いて辛そうにしていた!
これは・・・まさかっ!


「おいっ!つくし・・・まさかとは思うが、お前・・・」
「総二郎さんっ!・・・今はお話にならないでっ・・・もう少しで治まると思いますからっ・・・!」

やっぱり・・・また、痺れてんな?何回同じ事をしたら気が済むんだ?
でも、座りっぱなしでそこにいたって・・・その状態で治まるのか?
立って移動した方が早く治ると思うけどな・・・少し俺も息抜きしたいし・・・。

「つくし・・・少し席を外して部屋で休まないか?無理だろう?いくら何でもそのままだと・・・」

「はっ・・・はい。まぁ、そうなんだけど・・・うっ・・・たまんないっ!」

すごく辛そうな顔になったから慌てて側によって肩を抱いて立たせようとした。
その、ちょっとした刺激が足にきたのかつくしは今度は結構デカい声で叫んだ!

「いやぁっ!そこっ!そこは今はダメぇっ!!」



一瞬にして静まりかえった会場・・・
つくしの肩に手を回してまるで抱きかかえるようにしている俺と、顔を赤くして震えているつくし・・・
もちろん、痺れてる足なんて周りからは見えるはずもない。

・・・ちょっと待て!また、なんでこの俺がそんな眼で見られないといけないんだ?
いくら俺でもこんな所では何にもしねぇぞ?!



「総二郎さん・・・お部屋でおやりなさい!」

しばらくして言った家元夫人の一言・・・

やる時は部屋でやるが、今その一言はないだろうっ!!

また俺たちを無視して始まった会食の続き・・・
まるでもう俺たちがここにいなくていいかのような空気を作りやがって・・・なんて親だっ!
俺は半分立てないつくしの腰を抱えてこの大広間を出て行った。


「総二郎君、頑張れよー!!」

会場中に飲んだくれの山本さんの声が響いた・・・

kadou14.jpg
再びやってしまった公開予約ミス・・・。
ご親切に先輩が教えてくださいました。
夜に見た方・・・びっくりしたかな?
気持ちも新たにお昼に再公開・・・あぁ、自己嫌悪!
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6 Comments

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2017/06/22 (Thu) 12:13 | EDIT | REPLY |   

plumeria  

Re: タイトルなし

わんこ様、こんにちは‼

あはは!
先輩がラインで「いいの?これ」って教えてくれたんですが、なにが?って感じでわかんなかったんですよ!
公開されてるの見て、もう爆笑しました!


このお話、安心でしょう?明日もなかなか楽しいですよ。

総二郎の顔を想像しながら読んでくださいね!
でも、ちゃんと甘い場面もあるんですよ?たまに!

ホントに書いてて楽チンですわぁ!

明日も笑ってくださいね。

今日もありがとうございました❤

2017/06/22 (Thu) 12:39 | EDIT | REPLY |   

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2017/06/22 (Thu) 12:41 | EDIT | REPLY |   

plumeria  

Re: こんにちは

えみりん様、こんにちは‼

キャー❗ここに見た方がいるとはっ!
誤字があったのもみつけられたのかしら…ヤバイわ。

つくしちゃん同様、何度もやるんですよ。
でも大抵は瞬間のことなので訂正可能、もしくはタイトルだけ公開したこともあります。

でも、連絡きたのは初めてかなぁ。
びっくりしましたよ!

今日の夜はないですから!大丈夫です‼

35億…うちの子もよく言います。35億…
総二郎払ってくれないかな。

2度も読んでいただいてありがとうございました🎵

2017/06/22 (Thu) 12:50 | EDIT | REPLY |   

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2017/06/22 (Thu) 14:26 | EDIT | REPLY |   

plumeria  

Re: タイトルなし

さとぴょん様、こんにちは✨

あはは!
それは、1度公開したのに予約に戻したからですね!
大変申し訳ない‼

総二郎可愛いでしょ?前作とエライ違ってて。

薫も清司郎も友達の名前なんですよ!確かに薫一緒ですね!考えると大変なので、結構知り合いの名前を拝借しております。綾乃もそうです。

明日も可愛いんですよ?総二郎‼

楽しんでくださいね!
家元夫人も、この話の中では楽しい人ですから。

書いてて気持ちいいぐらい気分が明るくなります!
まあ、長くないけどおつきあいくださいね!

いつも、ありがとうございます‼

2017/06/22 (Thu) 16:51 | EDIT | REPLY |   

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