Sister Complex (26)

<side司>

「司・・・花沢のお嬢さんの事だけど。あなた、本気なの?まだあなたも若いしあの子はまだ子供じゃないの・・・。
いくらあなたが初めて興味を持ったとはいえ・・・すこし考え直してもいいんじゃないの?
実はアメリカの方でも・・・」
「悪いがアメリカの話なんてのは聞きたくないんだよ!・・・俺は別に類の妹がいいって言うわけでもねぇけど・・・
何でかわかんねぇけど気になって仕方がないんだよ!・・・あの女が!」

パーティーの後・・・会場の隅で1人外を眺めていたら後ろからババァが声をかけてきた。
この俺がエスコートしたいと言った初めての女・・・つくしの事を持ち出してきやがった。

「ふん・・・なかなか正直に話すのね。司にしては珍しいわね」


今日のあいつを一目見たとき・・・やっぱり気になって仕方なかった。
他のヤツらが言うドキッとするなんて事は思わねぇが・・・いや、思ってるのかもしれねぇけどな。
何故か側にいると気分が良かった。浮かれてるってのはこういう感じなのかって・・・この俺が思うなんて・・・。


「花沢は喜んでるみたいよ?・・・どうするつもりなの?私としては花沢でも問題はないわ。
よく考えてもいいとは思うけど。あなたは女性に本気になるようなタイプじゃないから気にいったお嬢さんが
出来ただけでも良かったとは思ってるわ」

「・・・本気だといったらどうする?」

「あなた次第よ・・・反対はしないわ。言ったでしょう?・・・あなたが興味を持つ女性なら歓迎するわ」

俺の後ろに立っている母親を窓ガラス越しに見る・・・。
その笑顔はなんだ?・・・よくわからねぇな。

「婚約するなら早くてもよくてよ?・・・話題にもなるし。結婚なんてずっと先でもかまわないんだし・・・」

「婚約・・・だと?」


ババアが何を考えているのかわからねぇが・・・しばらく睨み合っていた。
そして部屋を出て行くときに言い残しやがった。

「花沢にお話しをしておくわ・・・司は気持ちを固めるだけでいいわよ」



*******


「類・・・昨日は静ちゃんのことありがとう。藤堂家からも連絡があったわ。静ちゃんがとても喜んでたって・・・。
あなた達そんなに仲が良かったの?小さいときからよく遊んだけど・・・あなたはどう思ってるの?」

パーティーの翌日、朝からお母様は嫌な話を始めた。
昨日のパーティーではお父様もお母様もずっと会場の隅にいて私たちのことを見ていたんだ。
道明寺と私・・・類と静お姉様。

私は類が何て返事をするのか気になって、食事の手を止めて類の方を見た。


「静は友だちですよ。特別な感情はありません・・・ですが、今は誰ともそんな気にはなりませんから
変な話しは持ってこないで下さい。静の仕事の話しを聞いてだけですから・・・」

「そうなの・・・まぁ、あなたはいいわ。まだ、そんな話しはどこからもないんだから私たちも類には何も言わないけど・・・
もう少し女性に興味を持ったらどうなの?お友達の総二郎君やあきら君みたいにならなくてもいいけど、
あんまりにもつくしにかかりっきりじゃあなたの恋が出来ないんじゃないの?」

「親にそんな心配をされる年じゃないですよ。それに・・・つくしが英徳の中では大変なんですよ。
守れるのは俺だけですから・・・そこまで俺たちの行動が気になりますか?」

お母様も食事の手を止めてしまった・・・類が怖い眼でお母様を見ている。
何かあったのかしら・・・私は二人を交互に見ながらジュースのグラスを手に取った。


「英徳では大変ね・・・そうかもしれないわね。でも、もうすぐ落ち着くわよ」

「どういう意味ですか?」

お母様は何も言わずにダイニングから出て行った。
その後ろ姿を類はずっと睨むように見ていたけど・・・私にはさっぱり二人の会話がわからなかった。


******


車の中でも類は難しい顔をしている。全然私の方を見ようとはしてくれなかった。
朝からお母様と変な話しをしたからだろうけど・・・学校に着くまでほとんど話をしなかった。


そしてこの日、学校に着いたら専用駐車場にはすごい人が集まっていてみんなが騒いでいた。

「どうしたんだろ・・・今日はなにかある日だっけ?」
「さぁ・・・高等部のことまでは知らないけど?」

そんな事をいいながら車を降りたらその辺りにいた生徒達が一斉に道をあけた。

そしてその先にいたのは・・・道明寺。


駐車場から校舎に入るその入り口に腕組みをした道明寺が壁に縋って立っていた。
これがみんなの騒いでいた理由?・・・確かに類と違って道明寺が高等部に来る事なんてないもの・・・。

「なんで今日はあの人がここにいるの?類・・・なにか知ってるの?」

「知るわけないじゃん。あいつがこんな朝早くに来るなんて滅多にないけど・・・」

類はいつものように私の肩を抱いて周りの生徒を無視して校舎の方に向かって歩いた。
そして道明寺の前まで来るとその足を止めて・・・私の肩から手を離した。


「おはよ・・・司、なにやってんの?こんな所で」

「・・・この女を待ってたんだよ。今日からこの俺が教室まで付き添ってやろうと思ってな」

「なんで?必要ないよ。つくしの事は俺がやるから・・・行こう、つくし・・・」

類はそう言って道明寺の横を通り過ぎた。その顔を一つも変えずに・・・。
道明寺の眼が一瞬類を睨んだように見えたけど、私も何も話さずに類の後をついていった。


「類!正式に話しが出るぞ!・・・もう少ししたらな」

その言葉に類はビクッとして止まったから、後ろにいた私はその類の背中にぶつかってしまった。
後ろから僅かに見えた類の表情・・・すごく驚いているように見えた。


「・・・正式に?・・・正式にって言った?」

「あぁ、嬉しいだろう?兄貴としては。相手がこの道明寺家だ・・・これを断るような家はねぇだろうからな」

類はその場から動かなかった・・・。不安になって類の前に言って類の手をとって話しかけた。

「なんなの?・・・何の話しをしてるの?」
「何でもないよ。つくしは心配しなくていい・・・行こう」

類はまったく後ろを振り向かずに・・・道明寺を見ずにまた私の肩を抱いて教室に向かった。
教室に着くまでのあいだ一言も喋らず、私の顔も見ない・・こんなことは初めてだった。

教室についても軽く手だけ振って・・・いつもの笑顔がないまま類は大学の方へ消えていった。

今日のお昼は?帰りの迎えは?・・・いつものように「迎えに来るよ」って言葉がなかった。
それだけで・・・そんな事ぐらいで類が遠くへ行ったような気になるなんて。


教室に入ると今度はもの凄い勢いでクラスメイトが私の前に押し寄せてきた!

「ちょっと!花沢さん!ホントなの、あの噂!」
「びっくりしたわ!さっきも道明寺さんが下であなたを待ってたでしょう?!」

「さすが、花沢ねぇっ!すごいビッグカップルじゃない?」

椅子にも座れない状態のまま、この人達がなにを言ってるのかさっぱりわかんなかった。

「あの・・・なにがなの?噂ってなに?・・・私はなにも知らないんだけど・・・」


途端にクラスのみんなが静まりかえった。
その中の一人が言った言葉・・・シーンとしたクラスにその言葉が響いた。


「道明寺司様と花沢家の長女・・・つまりあなたが婚約したって話しよ!」


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花より男子

2 Comments

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2017/07/07 (Fri) 10:42 | EDIT | REPLY |   

plumeria  

Re: タイトルなし

わんこ様、こんにちは🎵

私の住んでるところも大雨警報です!
崖崩れとかおきてますよ。自然災害とはいえ、大変ですよね。被害がないといいですね。

さて、どうなりますなねぇ。
ドロドロまではないかもしれませんけど、いつもどおり
じれったく進んでいきますね。(笑)
まだ前半ですから!

のんびりお待ちくだいませ。

やっと雨がやみました。七夕に晴れた記憶がないなぁ。

2017/07/07 (Fri) 12:54 | EDIT | REPLY |   

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