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*******フランス********



「え・・・・?牧野が・・・あきらと?」

『そーなんだよ!もう、あきらのヤロー、すっかり真面目になって俺とも出かけなくなったし全然おもしろくねーよっ!』

総二郎からの電話・・・・どういう事?
なんで、あきらが牧野と暮らしてる?あきらは・・・その気があったかもしれないけど、牧野が?

『類!!元々はお前のせいだぞ!あの、牧野って子、しっかり掴まえとかないからこんなややこしいことになってんだろ?
わかってんのか?』

「ごめん、総二郎。もう会議の時間だから」


会議なんて嘘だけど、これ以上は聞きたくない。
あきら・・・・そこまで牧野のこと、思ってたの?

いや、わかってたけど・・・牧野があきらを選ぶはずがないって決めつけてたんだ。




フランスに行くことを言えば良かった?
でも、一緒には行けないんだからそのまま別れるとわかっていた。それでも、好きだと伝えれば良かったのか?
いや、伝えたら別れられなくなる・・・つらい思いはさせたくなかった。

その前に、牧野の気持ちを確かめたわけじゃないけど、なんとなく自信があったんだ。
牧野も俺の事を・・・・



何かを間違えたのかもしれない。

気持ちを伝えて、待ってもらえば良かった?あいつが卒業したらフランスへ呼ぶことも出来た?

家が認めてくれなければ・・・・花沢を捨てる覚悟は出来ただろうか・・・


今更・・・・だ。



日本の自宅の執事から、あの後の牧野のことは聞いていた。

『牧野様は花束を抱えてずっと泣いておられました。それはもう・・・見ていられなくて・・・
お気持ちをお伝えした方が良かったのではないでしょうか』


自分に自信がなかったんだ。
守ってやれるだけの力もなかった。

ごめんな。牧野・・・・今、どうしてるの?

まさか、・・・あきらと楽しくやってるの?



俺は今でもずっと・・・・あんただけを見てるよ?



****


「つくし!学校遅れるぞ!」

「あー、ごめん!ちょっと待ってて?英語、忘れた!」

美作さんを・・・あきらと呼ぶようになって3ヶ月、私はもうすぐ卒業する。

大学へ行くつもりだったが、経済的な事を考えて就職することにした。
あきらは大学を薦めてくれたが、そこまでお世話になることはどうしても出来なかった。

就職先はおば様の研究しているバラの品種改良に協力していた園芸関係の会社にした。
もちろん美作商事に入るよう言われたが、それも断った。あきらは随分と機嫌を悪くしていたけど・・・
そんなことしたら24時間あきらと一緒にいるようなもの。

それには抵抗があった・・・。


「つくし、クリスマスどうする?今年も会社のパーティーのパートナーになってくれる?」

「うん。いいよ。双子ちゃん来るの?」

「もちろん。また、3人で揃いのドレスでも用意されてると思うぞ?」

「ふふっ・・・あとで確認しとくよ」


あきらはいつも・・・とにかく優しい。
話もよく聞いてくれて、楽しませるのも上手で、文句の付けようのない人だ。
甘い言葉と、欠かすことのない花と、気の利いた会話・・・
その美しい動きにドキドキはする・・・するんだけど・・・

この人は大人すぎて、私は甘やかされてばかりで守られっぱなしで・・・彼の弱さを見せられることはない。

ほんの少しだけ。
ほんの少しだけ・・・抱き合っていても距離の出来る関係なんだと・・・思う。


それは、私がそうしているのかもしれない。


****

時々・・・考える。

今、隣に居るのがあなただったら・・
今、話してるのがあなただったら・・

今、一緒に暮らしてるのがあなただったら・・


この気持ちをあきらに悟られないように笑顔を作る。
私はこんなにも優しい人を心の中で裏切っている・・・・。


ごめんなさい、あきら

ごめんなさい・・・・・・・類!!

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