FC2ブログ

plumeria

plumeria

西門さんを見つけて声を掛けたら高瀬君が妙に絡んで変な事を言い出した。
しつこい男とか、気味悪いとか・・・勿論そんな話はしてないから驚いて彼を見上げたけど、西門さんの反応を楽しんでるみたい。その挑発的な態度にムッとしたけど、同時に・・・

・・・いいチャンスかもしれないと思った。

ここで話を合わせれば、もう西門さんと会わなくて済むかもしれない。
その方が気持ちが楽な気がして、思ってもない事を言ってしまった


「あ、あの・・・西門さん!た、高瀬君の言う通りなの。
ちょっと怖いと思ってたの、毎回こうやって私の前に急に現われるから・・・それ、迷惑だから・・・もう会いたくないんだよね」

「牧野?」
「いや、色々お世話になったのは認めるよ。でもほら・・・いつまでも西門さんに甘えてちゃダメでしょ?そっちだって不味いんじゃない?だから会わない方がいいんだよ、きっと!」

「・・・・・・本気か?」

「本気に決まってるじゃん!私達、仲がいい友達だけどやっぱりある程度の距離は離さないと・・・ね!」


言ってはみたものの真正面から睨まれてるのが判るから目を合わせられない。
NYの時からずっと助けてもらったけど、いつも心がピンチの時には慰めてくれたり励ましてくれたりしたけど、でも西門さんには光流さんがいる・・・あまりにも昔からの付き合いだから私には言い忘れてるんだろうけど、知っちゃったらもう今までのようにはいかないよ。
これ以上色んな西門さんを見ちゃったら・・・・・・マジでヤバいもん!

だから・・・・・・丁度いい機会だよ!


勇気を出して西門さんの目を見ようとしたら、今度はフイッと彼が視線を外した。
そして私の横を通り過ぎて、「んじゃバイバイ!牧野」・・・・・・その時の声は凄く冷たかった。
すぐに街の匂いで消えてしまった西門さんの香り、それを追い掛けるみたいに1回振り向いてあの人の背中を見たけど、どんどん人混みの中に入ってしまった。


「・・・なんだ、あいつ。もう少しマジになるかと思ったのに意外とあっさり引いたな」
「・・・・・・・・・・・・」

「もしかして牧野、あいつに惚れてたの?」
「・・・・・・そんな訳ないじゃん。あの人、彼女いるもん」

「あぁ、そうなんだ?んじゃ尚更これで良かったんじゃね?下手したら二股掛けられたかもしれねぇし」
「・・・私、バイト行くね」

「お?あぁ、じゃあ面接の日、宜しくな!」
「うん、大丈夫・・・・・・またね、高瀬君」


完全に怒らせた・・・それだけは判る。
でも西門さんもズルいよ・・・光流さんの事を知らなかったら、私だって本気になったかもしれないよ?そのぐらい勘違いさせる優しさだよ・・・そんなの、ダメだよ。

バイト先に向かいながらそんな事を考えて、道を間違えて迷子になって、何が悲しいのかさっぱり判らない状態で目的地に着いた時には遅刻寸前!
今日の生徒に「ごめんね~!」なんて言いながら部屋に入り、勉強を始めた。


・・・うん、大丈夫。
道明寺に会えなかった頃の私に戻っただけ。
待たなきゃいけないものがない分、あの時よりも楽・・・・・・・・・

・・・楽なはずなのに、なんで涙が出るんだろう・・・




************************




「すぐに金を持ってこさせる。少し待っとけ!」
「は、はいっ!!」

牧野と別れてからすぐに拾ったタクシー・・・でもスマホも財布もなかった俺は、所謂無賃乗車だ。
それなのに運転手にこんな暴言吐いてビビらせ、裏口で降りたらそこら辺に居た弟子に金を持って行かせた。そして足音を立てながら廊下を進み、それに気が付いた西村事務長が飛び出してきた。


「総二郎様、どちらにお出掛けで?付き添った太田さんが慌てて増したよ?荷物は事務所で預かってますけど」
「悪い!西村さん、後で取りに行くから置いといてくれ」

「は?ではお部屋にお持ちしましょうか?」
「好きにしろ・・・!」

「・・・・・・はぁ」


長年勤務してくれている西村さんにこんな物言いをした事もないのに、この時の俺は完全にキレていた。

確かに急に現われたことは何度もある。
大学だろうが街中だろうが、バイト先だろうが、偶然とは言い難いぐらい現われたのは認める。でもその原因は牧野が男に騙されていたからだ!
優しい俺はそれを言うのを躊躇ったから、ああでもしないと守れなかったってのに!

色々お世話になっただぁ?あぁ、世話してやったよな!!
飯田の時には山ん中でエアガンぶっ飛ばしたし、温泉宿ではあいつを脅した。んで、飯田の弁当まで代わりに食ってやった!田坂の時には西門の茶碗1個くれてやったし、わざわざ箱書きまで書いて偽物を用意した。
ついでに高利貸しを脅して田坂への借金をチャラにしてやった。プラネタリウムに付き合って、酔っ払いを家まで送って、トドメに花火大会にも連れてってやった!

判ってる・・・全部俺が勝手にやったことで、少しでも早く立ち直らせてやろうと思っての事だ!


・・・それを迷惑だと?💢💢
もう会いたくないだと?!💢



あぁ、上等だ!会いたくねぇってんなら2度と会うか!
どれだけ変な男に引っ掛かろうが、どれだけピンチになろうが、それこそ何処かに売り飛ばされようが助けに行かねぇからな!その時泣いて俺を呼んでも絶対無視してやる!


「はぁはぁ・・・くそっ、あの馬鹿!!」

・・・でも待てよ?もうひとつ言ってたな。

『いつまでも西門さんに甘えてちゃダメでしょ?そっちだって不味いんじゃない?だから会わない方がいいんだよ』

あれはどう言う意味だ?俺が不味いって何だ?
そう言えば前にもなんか、変な事を言ってた気がする・・・何だったけ?

「いや、気にすんな!関係ない女だ。もうオトモダチでもないヤツの事なんかどうでも・・・・・・」


でもあの高瀬って男・・・なんで挑発してきたんだろう。
まるで牧野を俺から放そうとしたみたいだったが、何故だ?
牧野を見ても、飯田の時や田坂の時みたいな告られて舞い上がるような様子はなかった。高瀬も好きな女を取られたくないって言う雰囲気じゃなくて・・・・・・

気にしなくていいと思うが気になる・・・あの態度はまるで牧野が何かを話すことを防いでるようにも見えた。


「いや、だから気にすんな!会いたくねぇって言われたのは俺の方だ!馬鹿馬鹿しい!!」

「総二郎様、宜しいですか?」


そう叫んだ時に西村さんが車に置いたままにした俺の荷物を持って来た。
そして笑いながら「荒れてますねぇ?」なんて言うから苦笑い・・・この時には「悪かった」と素直に謝って荷物を受け取り、スマホを確認した。

牧野からの電話もメッセージも無い・・・。
でもすげぇ嫌な予感がしていた。





にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村
応援、宜しくお願い致します♡
関連記事
Posted by

Comments 2

There are no comments yet.
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2021/02/26 (Fri) 12:39 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

パール様、こんばんは。

コメントありがとうございます。

あはは💦つくしちゃんの気持ちはやっぱりコレでした~~(笑)
うんうん、冷静になって考え始めたから、きっとこれはいい方向に行くのではなかろうか?(笑)

問題は意味不明な高瀬・・・つくしちゃん、今回はヤバいかもよ?

総ちゃんがどうやってそこに辿り着くかな?
この一山を超えたらやっと・・・!!

ってことで、あと少しだけになりましたがヨロシクね~~~♥

2021/02/26 (Fri) 23:54 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply