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類が忘れ物を取りに行っている間に出会ってしまった綺麗な日本人のおば様。急な体調不良で座り込んでいたから
痛みが治まるまで一緒にいようと思ったけど、1人でホテルに戻るって言い出したから付き添うことにした。

そしてそのおば様が言うホテルまで・・・と、言っても目の前だったからそこのロビーのソファーに座っていた。


「ごめんなさいね・・・ここでいいわ。すぐに連れのものが来るから・・・」

「お一人じゃないんですね?ご主人ですか?」

「えっ?あ・・・あぁ、そうねっ!そうなのよ!主人が来るわ!・・・で、あなたは?彼がいるの?」

彼がいるの?って聞かれるのが実は一番苦手なのよ・・・だって類なんだもの。
会わせた途端、みんなの反応が毎回同じなのよ・・・どうしてあんたにこんな彼氏が出来るの?・・・ってね!
でもこの人は旅先であった人だもの。類に会わせることもないだろうから・・・。

「はい、彼と2人で来ています。・・・あっ!忘れてた!あそこから動くなって言われてたんだった!」

「動くな?・・・あなたの彼はあなたを束縛でもしてるの?」

「へっ?いや、そんなことはないんです。すっごく心配性なんです!まぁ、私がすぐ迷子になるからですけどね!」

そう言うとクスって眼を細めて笑った・・・その笑顔は失礼だけど年のわりにはすごく可愛かった。


「彼は・・・優しい人なの?」

「はい!でも甘えんぼでサボり魔で、面倒くさがり屋で困ってるんですよ?すぐに戻らないと大変なことになっちゃうから・・・。
大騒ぎして走りまくってるかもしれないわ。いつもそうなんです、ちょっといなくなっただけで捜索願出しそうで・・・」

そう?ってにっこり笑ったこの顔・・・やっぱりこの顔見たことがあるような気がする。
でもバリ島にまできて知り合いに会うなんて事ないだろうし・・・他人のそら似?いや、誰に似てるんだろう。
私が少しおば様の顔を見て悩んでいたら奥の方から慌てて走ってくる人がいた。
この島で初めて見たかもしれないスーツ姿の男性・・・その人は私たちの方へ向かって来るみたいだった。

「大丈夫ですか!奥様・・・急にお一人で・・・」
「ああっーっ!!大丈夫よっ!」

おば様は急に元気よく立ち上がって大声を出した!
そして両手で近づいた男性を止めて・・・その光景にドン引きしていた私の方を見て苦笑いした。

「ほほ・・・なんだか痛くなくなったわ!・・・あなた、お名前は?」

「牧野つくしと言います。えっと・・・おば様は?」


「えっ?!私?・・・私は、は・・・はる・・・晴美っていうの!宜しくね!」

自分の名前にそこまでドモらなくても良くない?しかもよろしくと言われても晴美さんにはもう会わないんじゃないかしら・・・
何だかすごく可愛らしいおば様だわ!うちの母とは大違い・・・いいなぁ、こんな人がお母さんだったら・・・。
晴美さんは手を振りながらその男の人とどこかへ消えていった。


「なんだったんだろ・・・。あっ!ヤバいっ!類をまた忘れてたっ!」

大急ぎでダイニングに戻ったら案の定そこら中を走りまくっている類を見つけた。
そこまで大人の男が走らなくても・・・と、思いながら実はこのあと怒られるのが怖くて側に寄れない・・・。
モジモジしてたら類の方が私に気がついて・・・そして、もの凄い勢いで私の方へ突進してきた!
もしかして殴られるっ?!・・・なんて一瞬考えるほどのスピードだったから思わずその場に座り込んでしまった!

でも、そう思った次の瞬間には思いっきり抱き締められた!


「もうっ!何処に行ってたのさ!人さらいにでも遭ったのかと思ってさ・・・心配したんだからっ!」

「ごめんっ!日本人の女性が倒れたからすぐそこのホテルに連れて行ってたのよ・・・ごめん、類」

「・・・そうなの?・・・あぁ、良かった!」

だから、人さらいって・・・そこまで心配しなくてもよくない?
類のダイナミックな抱擁に周りの人達からは盛大な拍手が起きた・・・いや、ここはそんな感動の再会じゃないから!
映画の撮影じゃあるまいし、なんで私たちの回りに人集りが出来てるのかしら・・・。

類もそんな観光客に手を振って応えなくてもいいと思うんだけど。


********


昼を過ぎてから牧野をうちのビーチに連れて行った。
水着に着替えた牧野を他の男の眼に触れさせるわけにはいかないからね・・・ここは当然でしょ?
プールもコンドミニアムのものしか使わない。この姿は俺1人のものでいいんだから。

真っ白な砂浜に真っ青な海・・・黒いビキニの牧野はその透き通るような肌を太陽の下に晒している。

「牧野!日焼け止めをちゃんとしないとダメだよ?日本よりも紫外線がすごいんだから!」
「はーいっ!類・・・背中だけ塗ってね?」

「全身塗ってあげる・・・牧野は何もしなくてもいいからそこに寝ててよ」
「・・・いいわよ!類の担当は背中だけよっ!」

「じゃあ、俺には全部牧野が塗ってよ・・・それもダメ?」
「・・・そっ、それはいいけど。背中以外は自分で出来ないの?・・・出来るよね?」

「出来るけど塗って欲しいだけ・・・夏の思い出にっ!」
「なんでもかんでも夏の思い出にするんじゃないわよっ!」

結局牧野の全身も俺が塗ってあげた。胸の間を塗るときは当然・・・キスは付きものだよね?


泳げない牧野を腕に捕まらせて沖へと泳いでいく・・・牧野は初めは喜んでたけど足が届かなくなると
慌てて俺にしがみつく・・・少し腕を放したら真面目な顔で怒ってきた。しかも涙眼で・・・その顔が可愛くて仕方ない!

「そんなに怒らなくてもいいじゃん!可愛いから苛めちゃうって男心なんだよ。子供の時言わなかった?」

「今は子供じゃないもん!イヤだってばっ・・・類、ちゃんと持っててよ!怖いから・・・っ」

「持ってるよ!牧野がもっと側に来たらいいんだよ。ほら・・・おいで?」


近くに寄りすぎて身体が触れてしまう・・・まだ、こんなに陽が高い・・・しかも海の中で牧野は顔を赤くしてる。
それが堪らなくて、また牧野の唇を奪ってしまう。だって泳げない牧野は俺から逃げられないから。
少し塩辛いね・・・でも、最高に甘い時間。

唇を離したら牧野は俺をジッと見てる・・・ほら、その瞳の中には俺しか写ってない!そのぐらい抱き締め合ってるんだ!
そしたら途端に大きな波が来て、牧野は悲鳴と共に俺の腕から離れてしまった!

「牧野っ!・・・戻ろうか。少し沖に出すぎたね・・・」
「類のせいだよ・・・あぁ!怖かった!」


足が付くところまで戻ったら今度はこの透明度の高い海の中・・・自分の足元の魚に大騒ぎだ。

「見て見て!類っ・・・この下に魚が沢山いるよ?ほらっ・・・すごいね!よく見えるわ!」
「うん!牧野の身体もよく見えるよ?」

「・・・そんなものは見なくてもいいのよ。私は魚の話をしてるの。あっ!類の所に綺麗な色の魚がいる~!」
「魚にヤキモチでも妬いてくれてるの?じゃあ、この魚よりも俺の側に来たらいいんじゃない?」

「良くそんな言葉がポンポン出るわね!・・・ぷっ!・・・子供みたい!」

そんなに近くで海を覗き込んだら、もう俺の視線はそこにしかいかないんだけど。
日焼け止めの時から思ってたけど最近少しサイズアップしたよね?・・・その胸の谷間にドキッとするよ。


俺はこの時砂浜の奥、コンドミニアムの庭に牧野が助けた女性がいたなんて全然知らなかった。
その人が俺たちをずっと見ていたなんて・・・。


bari9.jpg
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Comments 2

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2017/08/04 (Fri) 05:43 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: おはようございます

えみりんさま、おはようございます❤️

あれ?えみりんさま、私の製作ノート見えるのかな?
前にもあったような気がしますが…なんでわかるのかなぁ?偶然…だったらすごいぞ?

さあ、なんのことでしょうね!

類くん、暴走してますでしょ?これだけ暑いと書くのも楽しくないと進まないんですよ。
寒くなればサスペンスを書こうかな‼️(笑)

製作ノート、ホントに見てないですか?

2017/08/04 (Fri) 06:39 | EDIT | REPLY |   

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