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plumeria

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まさか本当に総二郎さんにドクゼリの粉を投げつけるなんて思わなかった!
いきなり人が転がってきたから、慌てて準備していたものを投げつけたけど・・・まさかそれが総二郎さんだったなんて!
私の頭の中では総二郎さんが転がる姿なんてなかったんだもん!絶対に転がす方だと思ってたから・・・。

「うわっ・・・っ!なんだこれ・・・げっ苦いっ・・・!ゴホッ・・・!」
「あっ・・・あの、あのそれはっ!・・・どうしようっ・・・総二郎さん、ごめんなさいっ!」

喉を押さえて苦しみだした総二郎さん・・・無理もないわ、毒草だもの・・・!
早く病院に行って洗浄してもらわないと・・・そう思ったけど相手の男はまだ動ける状態だったから私達のほうに向かって来た。


「なんだよ・・・それは薬じゃなかったのか?・・・この女、とんでもねぇヤツだな!」
「なっ・・・なによ!元はと言えばあんた達が私を誘拐したからでしょう?偉そうな態度とらないでよっ!」

総二郎さんがゴホゴホと咳き込んでるから、私は彼を庇うようにして立った!
この人だけは怪我をさせてはいけない・・・私はどうなってもいいから総二郎さんをここから出さないと!
足が震えるのを必死に堪えて両手を広げて総二郎さんを守った・・・はずだったけど。

「女ごときに何が出来るってんだっ!・・・邪魔くせぇっ!もうこうなったらどうでもいいやッ!くたばれっ!」
「きゃあっ!!・・・うわっ!・・・あれ?」

男が大声でそう叫んで殴りかかって来たとき、ふわっと抱きかかえられてその場から横に移された!
それは苦しいながらも立ち上がってくれた総二郎さん・・・痺れているはずの身体で私を男の拳から救ってくれた!
急に私たちが移動したから男は殴りかかろうとした体勢のままその床に転がっていった。

「くっそ・・・!身体が思うように動かねぇな・・・!つくし、大丈夫か?」
「う・・・うん!もう意識障害が出たのかしら・・・大量に投げたから吸い込んでるもんね・・・」

「え?・・・何か言ったか?ゴホッ・・・!お前何持ってたんだ?・・・これって・・・!」
「そ・・・それは、今度ゆっくり・・・」

いま説明したら流石の総二郎さんも怒るかもしれない・・・ここはもう少しあとにしよう。


そして立ち上がった男はその辺に転がっていた鉄パイプを持って襲いかかってきた!
総二郎さんは目もかすみ始めたのか両手で目元をこすってる。これじゃあもう避けることも出来ない!

「きゃあぁーっ!いやぁあっ!」
「やかましいっ!もう許さねぇからなっ!」

「つくし、下がってろっ!この野郎・・・いい加減にしやがれっ!!」

男が高く振り上げた鉄パイプに向けて、総二郎さんが目を閉じたままそこにあったパイプ椅子を投げつけた!
そして今度、男はパイプ椅子と一緒に床に倒れ込んだ!・・・その隙に総二郎さんは私の手を取って廊下に飛び出した!
身体がうまく動かない彼は壁にぶつかりながら、足がふらついて真っ直ぐ歩けない・・・

「ごっ・・・ごめんね、総二郎さん!すぐに病院に行こうね!どうしよう~!」
「・・・ゴホッ・・・!なんだよっこれ・・・身体が痺れてんだけど・・・っ!目もよく見えねぇし・・・」

そうでしょうね・・・何回も言うけど毒草だから。目がかすむのは新発見だわ・・・。


もうすぐ出口ってところで総二郎さんがガクッと膝から崩れ落ちた!

「くそっ・・・!つくし、お前だけでも逃げろ・・・どうせ、目的って俺だろ?外に・・・助けが・・・」
「何言ってるの?一緒に逃げるに決まってるでしょう!離れたりしないわよ!・・・私が助けてあげるからね」

さっきの人が来ないうちに総二郎さんを引っ張って連れ出そうとした。でも私の力では早く動けなくて・・・!
ドアを開けて外に出たときにはもう男が私達に追いついてきた!手にはさっきの鉄パイプを持ったまま・・・!

「よくも・・・やりやがったな!これで最後だっ!」
「だめぇっ!!総二郎さんには手を出さないでぇっ!」

ズキューーーンっ!!


その瞬間・・・!!私の顔の横を何かがヒュンと掠めて男の肩口を弾き飛ばした!
そして大きな音をたてて男が後ろに倒れた・・・倒れたっ?!
後ろを振り向いたらそこにはなんだかとんでもない武器を持った兵隊・・・いや、美作さんが立っていた。
これは映画で見るようなライフル銃?何故か妙に嬉しそうにそれを抱えて私の側まで走ってきた。

撃たれた男は呻き声をあげながらドアの前で肩を押さえ込んでる。そこからはすごい出血が・・・!


「つくしちゃん、大丈夫か?怪我しなかった?・・・このロシア製の新型アサルトライフル!役に立っただろ?」
「み・・・美作さん?・・・なんで美作さんがここにいるの?しかもライフル銃だったの、今の!」

「総二郎からつくしちゃんを助けるために手を貸せって言われて来たんだけど・・・って総二郎どうしたの?」

「あーーーっ!!忘れてたぁっ!」


よく見たら私の横で完全に意識を失ってる総二郎さんがいた!これはヤバい!

「美作さんっ!悪いんだけど私は大丈夫だから総二郎さんを病院に運んでぇっ!急いで、お願いっ!」
「は?・・・わ、わかった!でもあいつらをどうにかしないといけないだろ?・・・少し待ってな!」

美作さんが倒れた2人組の男を縛り上げて動けないようにしたあと、すぐに総二郎さんを抱えて彼の車に乗せた。

「でも、総二郎のハーレー、どうする?これ、あいつのお気に入りだろ?誰か取りに来させるのか?」
「そんなもの今はどうでもいいんだってばっ!ハーレーぐらいまた買うわよっ!早くしないと死んじゃうかもしれないっ!」

ドクゼリはほとんど死なないだけで、実は死亡例があるのよ!
私の知る限り80歳過ぎた高齢の人だったけど、もしかしたらこのピチピチの総二郎さんでも例外的にやられるかもっ!

「つくしちゃん、総二郎・・・怪我したわけじゃなさそうだけど、何があったんだ?なんでこんなに真っ青になってんの?」
「だから・・・それはまた今度・・・ゆっくり説明するわ」


いや、説明できない気もする。これを友達にバラされたら多分一生言われ続けるんだろうから。
この事は花沢さんにも道明寺さんにも絶対に話せない!お墓まで持っていく秘密だわ!

「美作さんこそこんな所でライフル銃なんかぶっ放して!銃声で警察が来るわよ?早く逃げましょうっ!」
「あっ!そうか・・・そりゃ、困るな!新しい銃を没収されたくないし!」

二人して会話がおかしいけどそんなこと気になんかしていられないっ!
車を飛ばして西門の担当医がいる総合病院に向かう。車の中で美作さんからスマホを借りて西門に電話をした。

「お父様ですか?つくしです!あの、総二郎さんが・・・総二郎さんが・・・」
『おぉ!つくしさんか?無事なのか?で、総二郎がどうしたって?』

あれ?総二郎さんがドクゼリにやられましたって言うの?・・・それはマズいような気がする。
だってどう見ても怪我してないし。この場合なんて言えばいいのかしら・・・。

『つくしさん!つくしさん?総二郎がどうしたって?おーいっ!つくしさーん!』


「あ・・・あの、犯人と戦ってたんですけど、途中でお腹が痛くなって・・・今から病院に行くんで、先生に連絡だけ入れてもらえます?」
『なに?・・・腹いた?』

ものすごく嘘っぽい説明だけど、見た目は間違ってないわ。



病院に着いたら待機していた主治医の診察を受けて、すぐに口腔洗浄と胃洗浄されて特別室に入れられた。

主治医の説明では何か毒性のものを口にしているから少し様子をみよう・・・ということで入院になった。
病院に駆けつけた家元も家元夫人もこの展開に驚いて何も言えなかったみたい。
私が無事に帰ってきたことと総二郎さんの命には別状がなかったと言うことで取り敢えずは安心して自宅に戻っていった。
でも、採血された総二郎さんの血液・・・何だか処分したい気分なんだけど。成分分析表になんて出るんだろう・・・。


そう・・・この時まだ誰にも言ってなかった。


総二郎さんをこんな目に遭わせた犯人は・・・実はこの私なんだけど。


doku.jpg
↑これはトリカブト・・・綺麗なんだけどね
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Comments 4

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2017/08/26 (Sat) 12:59 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: こんにちは

えみりん様、こんにちは🎵

思いっきりサスペンスじゃないですか!
いやん、コメディじゃないですよぉ!ライフルがでてるし、殺人未遂ですもん!
総二郎、回復するかどうかわかんないですよ?
このままハーレーと共にチーン…ってなるかも?

さ、今から自白してもらいましょう!
頑張れ‼️つくしちゃん!

2017/08/26 (Sat) 13:25 | EDIT | REPLY |   
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2017/08/26 (Sat) 17:24 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様、こんにちは❗

サスペンスの真犯人は意外なとこにいるじゃないですか!絶対コイツってヤツがいるのに、まさかこの人だったの?って展開ですよ!

今から旦那様には真実を話していただいて、スッキリしていただいきたいと思います‼️(笑)

まじめに書いてるのに、話がぶっ飛んでしまうのはなぜかしら。おかしーなぁ。

2017/08/26 (Sat) 18:17 | EDIT | REPLY |   

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