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plumeria

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牧野が司と別れた。

ほんの少しびっくりしたものの、俺はそれまでと変わらずに牧野に接することにした。
あまり騒がず、世話も焼かず、ただ傍観していた。
類やあきらは牧野を引っ張りだして、落ち込ませないように必死らしい。
生きるのに精一杯のあいつは、苦笑いしながらも・・・まぁ、楽しそうにしている。

それを遠くから見ていた。



ほらな。やっぱり類が牧野をロックオン状態。落ちるのも時間の問題。


少しずつ元の牧野に戻りつつある。
しかも、前よりも女っぽくなって・・・

俺の読みでは、もう随分前から司じゃなくて類に気持ちが移っていただろう。
誤魔化そうったって無理だな。
顔に全部出てる。
ま、仕方ないと思う。3年間も音沙汰なしじゃ、待っとけったって無理だ。
その間に気持ちが変わったって不思議でもなんでもない。相手が初恋の王子じゃ、尚更だ。



俺が前みたいに茶化してこないから、時々変な顔してジッと見てくる。

「何だよ?どうした?」

キラースマイルってヤツを送ると真っ赤な顔してそっぽ向いてやがる。
類やあきらのような『王子の微笑み』なんて俺には無理。タイプが違うからな。
ただ、この流し目で大抵の女は瞬殺できる。そうやって、高校のときから散々遊んできた。

本当の自分は絶対遊びの女には見せないようにして・・・
ちゃらんぽらんなところだけ晒して・・・・




最近やっと気がついた。いや・・・・認めてしまった。

あきらにさえ言ってない俺の中の真実・・・



そう、俺はもう随分前から・・・多分出会った頃から牧野に恋をしている。


司や類よりも前・・・かもしれない。
決してこの気持ちを、たとえ親友であっても気付かせてはならない気がして隠し続けている。



牧野が司を見ても
2人が付き合いだしても
類が牧野を追っかけても


俺自身が他の女を抱いていたときでさえ

俺の心の一番奥に牧野がいたことを・・・隠していたんだ。



俺はこれから先も告白なんて事をする気はない。
自分の家の事情を嫌ってほど知ってるからな。
こんな家にあの自由すぎる牧野は受け入れてなどもらえないだろう。

イヤ、そもそも当の本人が俺という男を受け入れてはくれないだろうしな。



大学に入ってからは夜遊びも女遊びもスッパリやめた。

「総二郎、最近付き合い悪いじゃん?今夜、飲みにいかないか?」


あきらが誘ってくる。
こいつは一番気心が知れてるから、最近の俺の様子を気に掛けてるんだろう。

「マジで遊びはもうやめてるからな。酒だけなら付き合ってやるよ」

へぇーってな顔して見るな!
今は真面目にやってんだって!!
お前もマダムとやらの火遊びはいい加減控えろよ。もうすぐ現実ってのがやってくるんだ・・・確実にな。


俺んとこみたいなのは厄介だ。
年寄連中や後援会の親父達が命だからな。自分の身内よりもずっとたちが悪い。
ものすごい数のじじい達を全員納得させる恋愛結婚なんて有り得ない。
下手したら自分の知らないうちに決まってたりするんだ。
自分の嫁ってやつが。




ぞっとする・・・・

考えただけでぞっとする・・・・・・

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