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偶然テレビの速報で流れたマンハッタンでの地下鉄事故・・・まさかと思ったのに本当につくしが巻き込まれたと、事もあろうか
司からの連絡で知らされた。
あの司がこんな事を冗談で知らせてくることは絶対にない・・・しかも、加代らしき人物も確認した!

花沢の自宅に戻って大急ぎでパスポートを手に取り、空港に向かおうとしたところで両親に呼び止められた!
どこかに食事にでも行っていたのか2人とも正装をしていて、ニュースの速報なんて見てもいないんだろう。
そんな両親の暢気な顔に自分の苛立ちを隠すことなくぶつけてしまった。

「類・・・!どうしたのだ。向こうの施設にいたのではなかったのか?何を慌てているんだ?」

「・・・あなたはまだ何も聞かされていないのですか?花沢の危機管理体制も随分とゆっくりしているんですね・・・!自分の家族の事を
道明寺から聞くとは思いませんでしたよ。これもあなた方がつくしを高城に任せっぱなしでうちの護衛を付けなかったからだ!」

「なんだと・・・どうしてそれを・・・!つくしに何かあったのか?」
「類・・・どうしたの?そんなに取り乱して。でも、つくしには加代さんがついているでしょう?」


確かに事故からあまり時間がたってないし、どこからも連絡がないのなら知るわけもない・・・だが俺には両親が許せなかった!

「つくしがニューヨークで地下鉄事故に巻き込まれたんですよ・・・今は生存確認が出来ていません・・・!申し訳ないが俺は今から
現場に向かいます。開発プロジェクトの方はエンジニアに任せてますのでご心配なく・・・また連絡します!」

「なんだって!!類、それは本当か!」
「つくしが事故に・・・そんな!どうして地下鉄なんかに・・・?」

真っ青になって口を覆う母さんと、目を見開いて身体を固くした父さん・・・。


「情報はご自分達で集めてください!!時間がないんだ!ここにはもう戻りませんから後はお願いします!これで俺をプロジェクト
チームから外すのでしたらそれでもいい・・・!俺にはつくし以上に大事なものはありませんから!」

自宅のドアを閉めるのでさえ時間が惜しい!
俺は急いで空港まで行ってアメリカへと急いだ。フライト時間は8時間・・・悪夢のような長い時間との闘いだった。


*******

<side司>
うちの救助隊が地下に入って数十分が経つがなんの連絡もなく、イライラしながら慌ただしい作業現場の隅で待っていた。
怒鳴り散らしたい衝動に駆られるがこの惨状を見たら待つしかない・・・ヤツらはプロだ。おそらく地下では捜索活動が進んでいるはずだ。

西田の話ではほとんど望みがないと言うが、俺はそんなものは信じない。
また、あいつの眩しい笑顔が見られるはずだ・・・例えこの俺が傍にいなくても、つくしの笑顔があるのならいいと思って別れたんだ。
こんな事故ぐらいでそれを奪われて堪るか!両手の拳をぐっと握り締めると爪が手の平に食い込む・・・額に流れる汗がポタッと落ちた。
ゴホッと咳き込むほどの煙と埃・・・地下からはどんどん負傷者が運ばれてきた。


ふと見るとその地下鉄入口付近に1人の女がいる。上がってくる負傷者の顔を覗き込みながら蹌踉けては立ち上がる。
どうやら下に関係者がいるんだろう。そう思って見ていたら、こっちを振り向いた女の眼が俺の方を見た。

あれは花沢の・・・つくしにいつも付き添っていた女だ。西田に告げてその女をその場から避難させた。


西田に抱えられながら俺の所まで来た女は疲れきっていた・・・泣きはらした目は赤く腫れ上がり至るところから出血している。

「あんたが最後までつくしといたのか。今はうちの救助隊があいつを探している。ここにいても状況は変わんねぇから病院に行け。
あんたも相当怪我してるだろう・・・すぐに手配させる」

「道明寺様・・・私の事などどうでもいいのです!つくし様さえご無事なら私などこのまま死んでもいいんですよ・・・!どうぞお助け
くださいませ!つくし様を・・・つくし様を!お願いいたします・・・!」

俺の前で土下座のような姿勢で懇願しているのを西田が支えた。
眼で合図をしたらうちのSPが数人でこの女を抱えて車に乗せ、この先にある道明寺系列の病院で治療させるよう指示を出した。
加代という女は最後まで残ると泣いて抵抗していたが、車に乗った途端意識を失ったようだった。


「西田・・・下はどうなっている!何故、連絡が来ないっ!何分経ったと思ってるんだ!!」
「司様、下の惨状は見たものでないとわかりません!今暫くお待ちください!・・・戦っているのは花沢様でしょう・・・!」

「ちくしょう・・・っ!!」

俺は何も出来ない事に苛立って、そこにあった救助本部の椅子を思いっきり蹴り飛ばした!
それがものすごい音を立てて近くの建物の壁にぶつかると、ただでさえ苛立っている他の消防職員が睨み付けてきた!

「Mr道明寺!そこで暴れるなら即刻この場から退去しろ!!救助活動の邪魔だ・・・冷静になれないものは現場に来るな!」

「・・・っ!!」


*********

<side誠>
なんとか修復は出来たもののこのプログラムが正常に作動するかどうかを見なくてはアメリカに帰ることが出来そうになかった。
しかも、あの花沢類に助けられたとは何とも言えない屈辱だ・・・これで借りが出来たかと思うと腹立たしかった。

「これでテスト開始できるだろうな。念のため数値に異常が出ないかどうかのチェックは怠らないようにしてくれ。2人体制で監視しよう。
二度とこんな事は繰り返さないようにしないと高城の名前にキズがつく。今後の事業にも影響が出るからね・・・」

「了解しました。誠さん、暫くお休みください。24時間以上寝てないでしょう?」

「このぐらい何でもないよ・・・でも、少し休憩させてもらおうかな」


高城のエンジニアに後は任せて、この施設にある仮眠室に向かった。
少しだけ寝るか・・・そう思ったときに鳴ったのは母さんからの電話だった。
これはかなり珍しいことだ。母さんが仕事中に電話をすることなんて滅多になかった。何か重大な事件でも起きたのか?

つくしが無断で日本に帰ったって連絡だったりして・・・それならそれでもいい。すぐに追いかけるから・・・。
そのぐらいの気分で電話に出た。


「もしもし、母さん?何かあったの?珍しいね、電話くれるなんて」

『ま、誠!まだニュースを見てないの?こっちで起きた事故の・・・!』

「事故?ってなんの事故?俺は今まで修復作業で、まだ何も報道番組なんて見てないから・・・」

震えるような声の母さんがすぐにニュース速報を見るように言うので、部屋にあったテレビのスイッチを入れた。
画面上に現われたのはアメリカで起きた大規模地下鉄事故の惨劇・・・リアルタイムで救助活動の様子を中継していた。

「これがどうかしたの?うちの誰かがこの事故に巻き込まれたの?」


『そ、それが、つくしちゃんなのよっ・・・!』


「・・・え?つくしが・・・?」

この時に画面上に判明した行方不明者の名前が表示された。
ラッシュ時の事故だけに負傷者、死者、そして行方不明者の数は意外と多かった。

そして現われた文字・・・


”TUKUSHI HANAZAWA”


俺の手から電話が落ちた・・・。遠くから聞こえる母さんの声が俺の耳には届かなくなった。


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Comments 6

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2017/10/14 (Sat) 08:42 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様!おはようございます!

あら!運動会・・・懐かしいですね。雨で中止ですか?
そういう時って困りますよね!お弁当の準備とかしてるし、順延で平日になったら親の休みもズレちゃうし。
うちは9月が多かったから今まで何回も台風で中止になったり延期になったりしました。

明日になるのかしら・・・暫くお天気が悪いみたいですが大丈夫かな?

で、お話は色んな所に皆が散らばってるから書くのが大変!これに日本の総二郎とか書いたらもうぐちゃぐちゃですね!
早くどこかに全員集合させないと!(いかりや長介じゃないからね?)

明日も混乱した事故現場からお伝えいたします!

2017/10/14 (Sat) 10:13 | EDIT | REPLY |   
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2017/10/14 (Sat) 12:51 | EDIT | REPLY |   
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2017/10/14 (Sat) 13:34 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: こんにちは!

えみりん様、こんにちは~!

集まっちゃったら調査が出来ないよ~!!総二郎はまだ調べ物中なんですよ。
あきらは・・・あきら、何してんだろ?司はイライラしてるし。

で、マコッちゃんが事故起こさせたんじゃないからっ!(笑)
覚悟しいやっ!って極妻に走られても困りますがな!!(何語?)

今日は雨じゃない・・・ていうか気温が低いっ!半袖に短パンが定番の私なんですが
今日は少し寒いなー・・・。旦那によく言われるんですよ。冬になったら長袖を着ろって・・・。

半袖にカーデイガンってのが冬支度・・・だから風邪引くんだってば!
自分でもわかってるんだけど、袖が嫌いなの。流石に雪が降ったら上着を着るけど
もう1ヶ月は半袖かなぁ・・・。季節感がない私です。

2017/10/14 (Sat) 16:19 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

わんこ様っ!いいなぁっ!!

豪華じゃないですか!素敵です!
旦那様、嫌味を言うの?可愛いじゃないですか!うちなんか多分無視ですよ?
お祭りが終わったら・・・もう、色んなイベントがあるからなかなか休めないっ!!(笑)
実はブログのお祭りが終わった早々、バレエの舞台が待っておりまして、今度は裁縫三昧です!

肩が壊れそうだ・・・!(笑)眼が痛いっ!
ビーズを一つ一つ付けるときにパソコンの叩きすぎで指が震えるんです(*^▽^*)💦

こんな時、自分の腕が4本あったらいいのにと思ってしまう。

わんこ様、思いっきり楽しんで下さいね!
イベントも宜しくですっ!!ありがとうございました!

2017/10/14 (Sat) 16:26 | EDIT | REPLY |   

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