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<side総二郎>
アメリカで起きた事故のニュースは速報で日本でも報じられた。
アメリカ在住の日本人なんて今じゃあ結構な数字だ。こんな事故が起きたときには必ず外務省が入って現地の日本人が巻き込まれて
いないかを報道する。数時間前に起きた事故だがわかっている範囲で日本人が数名が被害に遭ったと報道された。
画面には被害者や怪我人、行方不明など日本人の名前が次々に流れていった。

「まさかね・・・つくしちゃんが地下鉄になんて乗らねぇし、司に至っては近寄らねぇだろうし・・・心配ないだろ」

そう思ってリモコンでテレビを消そうとして、指が止まった・・・。


<行方不明者  花沢つくしさん 19歳 >

数名の不明者リストの中に彼女の名前があった!!
突然鳴ったのは俺のスマホ・・・かけてきたのはあきらだ!

『総二郎!ニュース見たか?!つくしちゃんが・・・!』
「あぁ、今見ていたところだ。マジか・・・本当か?これ・・・なんで地下鉄になんて乗ったんだ?!」

『知らねぇよっ!だけどこの名前と、現在彼女がニューヨークにいることは事実だ!間違いはないだろう・・・』
「とにかく司に連絡してみる!俺たちが必要なら向こうに飛ぼうぜ!」

あきらとの電話と切った後、すぐに司に電話を入れた。司はすでに情報を得ているだろう、もしかしたらこっちの報道よりも先に何かを
知っているかもしれない。ワンコールで司は電話に出た。

『総二郎、そっちでも報道されたのか』

「彼女の名前がテロップで流れた。どうなんだ!そっちの状況は・・・まだ見つかんないのか!」

『うちの特殊救助隊が現場で捜索中だ。まだ連絡がない・・・相当酷いらしい。西田が同じ車両で事故に遭遇したんだが、つくしと
一緒にいた女は救助した。だけどその女を庇ってあいつが事故車両に取り残された時、後続車に追突されたようだ・・・』

「・・・生存の可能性は?」
『そんなもの聞くな・・・!絶対に助ける。死んでなんかねぇよ!』

司の声が震えている。テレビ画面で見る限り相当な被害者が出ていることはわかるが事故現場は暗くて狭い地下だ・・・!
救助活動が難航する上にどうやら火災が発生している。早くしないと助かっていたとしても酸欠を起こす・・・!

「お前がそこにいるんなら大丈夫だな・・・!任せたからな!もし、何かあればすぐに行く!・・・類には?」
『あいつはもうこっちに向かっているはずだ。それまでになんとか助けてやる。もう切るぞ!また、連絡する』

なんてことだ・・・!
せっかくつくしちゃんの母親かもしれない人間が見つかったのに!

もしかしたら俺の縁戚かもしれないんだ!そうなったら類とつくしちゃんが一緒になれるようにしてやろうと思っていたのに!
まだ、結果が出ていないDNA鑑定・・・でもおそらく間違っていない。
あいつらが幸せそうに笑うところを想像したばかりだってのに・・・!スマホをベッドに投げ付けて、報道される現場を画面で見ることしか出来なかった。


********

<side誠>
「どうしてつくしがこんな事故に巻き込まれたんだ!母さん、何があった!!」

『加代さんがせっかくだからニューヨークの街を2人で散歩してきますって言うから・・・まさか、地下鉄を利用するなんて思わないわ。
それにダメだなんて言えないでしょう?閉じ込めておくわけにもいかないし、付き添いの人がいるんですもの』

「・・・!そうだけど、まさかこんな事って」

ニューヨーク市消防局の救助活動は優秀だ。多分もう捜索は始まっていて助けられるヤツは外に出されているはずだ。
発生からこの時間でまだ見つかっていないのなら、かなり難しい場所で被害に遭ってるか、もう諦められているかだ・・・!
俺は急いでアメリカに戻ろうと荷物をまとめ始めた。
トランクに無造作に詰め込んだ荷物を持って部屋を出ようとした時、内線のベルが鳴りフランス語で俺が呼ばれているようだった。
同時に鳴った俺の電話はここにいるエンジニアからだ!

「どうした!俺は今からアメリカに帰らないといけないんだが」
『それが・・・原因がわからないんですが・・・!』

その時の連絡は再度数値に異常が出たという内容だった!別の高城のエンジニアはドアの前で大声を張り上げて俺を呼びに来た。

「誠さん・・・!申し訳ありません、すぐにシステム管理棟の方に来て下さい!」

「くそっ!!こんな時に・・・どうして修復したのにそうなるんだっ!」

まとめた荷物をその場に叩きつけて、もう一度システム管理棟のモニタールームに向かった。
つくしの事は消防に任せるしかない・・・!でもこのプログラムは俺がいないと完成されない!設計は俺自身だ・・・!
この時に花沢類がすべてを投げ捨ててアメリカに飛んでいったことをまだ俺は知らなかった。

俺は彼女よりも社運の掛かったこのプロジェクトを優先させてしまったんだ。


*********

<side司>
事故発生から5時間が経過した。
現場からはかなりの数の負傷者が病院に運ばれて、もうこの辺りで寝かされたヤツらはいなくなった。
いるのは報道陣と消防本部の人間と地下と地上を行き来するレスキュー隊員・・・そいつらの動きを一歩も動かず睨み付けていた。
願うのは見つかったという一声と、それが生存であるという言葉のみ。

それ以外は聞く気にもならない。それ以外の答えは受け入れねぇ!

「絶対に生きて帰れ・・・間違ってもこの俺のいる場所で死ぬなんて事は許さねぇからな・・・!」

何度も繰り返すこの言葉を、真横で聞いているのは西田だ。
西田の表情はそれを否定するかのように暗かったが、俺に怒鳴られないように言葉を出すことはなかった。
現場を見ているヤツには俺の願いが無謀だと思えるんだろう。それでも、俺の横を離れずにこの状況を見ていた。

少し、慌ただしい声が聞こえる。急に救護班の動きが速くなった。


「なんだ、どうした・・・」
「さぁ、もしかしたら救助された人間がいるのかもしれませんね・・・聞いてきます」

西田が少し離れていた救助本部に情報を聞きにいった。教えてくれるかどうかは不明だが、なんとか1人を捕まえて聞き出しているようだ。
そして西田は走って戻ってきた。

「司様、2人ほど最後尾から救助されたようです!しかし、1人が死亡・・・1人は意識不明だそうです。今から地上に上がってきます!」

1人が死亡・・・この言葉に背中がゾクッとして顔の横を汗が流れた。


「誰か、救急車を頼む!!女の子が意識不明だ!すぐに病院へ運ぶぞ!!」


その時に救急隊員が運んできたのは・・・


「つくしっ!!・・・つくしじゃねぇかっ!」


救急隊員の腕から黒く長い髪が揺れるのを確認した!!


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Comments 6

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2017/10/15 (Sun) 00:42 | EDIT | REPLY |   
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2017/10/15 (Sun) 06:02 | EDIT | REPLY |   
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2017/10/15 (Sun) 06:24 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様!おはようございます!

見つかりましたーっ!!
と、いうかここで死ぬわけにはいかんのですよっ!!
ハピエンのplumeriaとしては、ここで息が止まっていたら蘇生しなくてはっ!!
でね、司くんに人工呼吸でもさせようかと思ったんだけど、私の中の類くんが全力で
止めてきたのでやめました!(笑)

いいじゃん・・・人工呼吸!医療行為だよ?類なら速攻だったんだけど・・・

いつか人工呼吸してやろ!(そういう緊迫場面を書くのか?)

2017/10/15 (Sun) 10:22 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: おはようございま~す♪

えみりん様~!おはようございます!

マコッちゃんが駆けつけたら・・・?それこそ話が終わんなくなるっ!
ここはもう、類だけにしときましょうっ!ダメかい?(笑)
だって司もいるし・・・司と類だけでお腹いっぱいですよ!

帰ろうとする誠にもう一回トラブルを起こす私もかなり意地悪だな・・・って思いました!

こ、これからのラストスパートが辛いっ!色んな所に色んな人が色んな問題抱えてるんで
纏まらないよー!!また、伸びるのか?

で、イベント始まっちゃいました!私は今日は出番無し!っていうかこれだけ人がいるから
2週間のうちでもそんなには出ない・・・(笑)長かったです・・・2ヶ月間。

絶対に読む方が疲れると思うので、体調良くして挑んで下さい!
宜しくお願いします!!

2017/10/15 (Sun) 10:38 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

凪さん、おはようございます!

ごめん、知らないわ・・・(笑)
大吾ってのがわかんない!昴はわかるんだけど。

いいのよ!その人が助けたことにしましょっ!(どんな話なの?最後がレスキューって・・・)
15日が来て、嬉しいような恥ずかしいような、楽しいような不思議な気分・・・。
ビビりな私は心臓が痛いわ・・・今からでも逃げたい(笑)

今日もありがとうございました!

2017/10/15 (Sun) 10:43 | EDIT | REPLY |   

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