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「牧野・・・ずっと待ってたんだ。牧野が俺の所に来てくれるのを」

屋敷から出ようとする牧野を引き留めて、その身体を思いっきり抱き締めた。
牧野も俺の背中に手を回してその指先には力が入ってる・・・それがすごく嬉しかった。

「ごめんなさい。ほんの少し遅れちゃったね。頑張って支度したんだけどさ、色々あったから」
「知ってるよ、司に捕まったんだろ?ちゃんと話し合いできたのか?もう・・・牧野は自由になれたのか?」

やっと牧野の身体を離せたけど不安な気持ちがその腕を離そうとしない。俺は牧野の両腕を持ったまま真っ直ぐに牧野を見つめた。にこっと笑った牧野は俺の胸にコトンと額をくっつけてきた。

「道明寺、1人でアメリカに帰ったんだよ。もういいって・・・多分、私がもうあいつのところには行かないってわかってくれたんだろうと思うの。次に会うことがあれば友達として笑って話せたらいいなぁって思うよ」

「そうか・・・それならいいんだ。でも、次に司が牧野の前に現われてもどうにも出来ない状況になればもっといいだろ?」

「え?どういう事?」

「教えてやるよ。俺の部屋・・・来てくれる?」


俺は牧野の手をとって自分の部屋に連れて行った。
牧野はこの屋敷に来たことはあっても俺の部屋に入った事はなかったから少し驚いてる。

「美作さん、パーティーはいいの?みんなまだ会場でしょう?いなくていいの?」
「いいんだよ。俺にはあんなパーティーよりは牧野といる方がいいんだから!気にすんな」


部屋に入ると牧野は初めてだから少し戸惑って入り口で足を止めた。だから手を差しだしてやるとそっとその手を重ねた。
「こっち・・・」小さな声で囁いて牧野を奥に誘った。そこにあるのは真っ白なウエディングドレスだ。

それを見てびっくりした牧野は「綺麗・・・」そう言ってドレスの前に進んでいった。

そんな彼女を後ろからそっと抱き締めた。ビクッと揺れる肩に顎を乗せるようにして顔を寄せると真っ赤になった牧野の横顔が見える。それでもやっぱり女の子・・・瞳はドレスに釘付けだった。


「これ・・・牧野のために作ったんだ」
「え?・・・私のためって・・・」

更に眼を大きくして俺の方を少し横目で見て、その近さに慌ててまた前を向いた。

「今村香織・・・あの人今度から美作の関連ブランドで働くんだ。だから彼女に頼んで俺のデザインを形にしてもらったってわけ・・・どう?気に入ってくれた?」

「でも・・・あのっ!私・・・」
「はっきり言ってないから?もうわかってるくせに・・・だから、ここに来たんだろ?」

「・・・でもやっぱり聞きたいもん。ちゃんと聞きたい・・・その言葉だけは」

クスッ・・・俺も手を抜こうなんて思ってないよ。
牧野から手を離してすぐ側のテーブルに飾られた薔薇の花を一輪取った。そして牧野の前に膝をついてそれを差し出した。
これが何を意味するかなんてわかっているだろうから、すでに牧野の眼は真っ赤になってる。


「牧野、俺の婚約者になって欲しい。将来はお前とこの家を守りたいって思ってる・・・愛してるんだ。牧野のこと」

「美作さん・・・いきなり過ぎるんだから!初めての告白がプロポーズなんて人・・・聞いたことがないよ!」
「そうか?じゃあ俺がその初めてでも良くないか?普通じゃ面白くないだろ?」

「ありがとう。でも・・・私には何もないよ?わかってると思うけど」
「牧野には俺を幸せにする力がある。俺が全力を出せるパワーをくれる・・・男にはそれが最高だけど?」

俺の手から薔薇を受け取った牧野はポロッと涙を流した・・・でも、その時に見たものは!!

「なんだっ!!牧野・・・この膝の傷はっ!何をしたんだ、女の子がこんなところにこんなに沢山傷作って!」
「はぁっ?!あぁ・・・これ?道明寺の家の2階から飛び降りて逃げ出したときに出来たの。植木の中に飛び込んだから」

「・・・なんて無茶するんだっ!!見せてみろっ!」
「きゃあぁーっ!いや、ちょっと!美作さん、どうすんのよっ!」

「傷の手当てに決まってるだろう・・・」


********


美作さんがいきなり私の膝の傷に気が付いて、手当をするなんていってベッドルームに抱きかかえられて連れて行かれた。そこに降ろされて手当てするって言いながら私をゆっくりベッドに倒した。あれ?・・・こ、これって手当なの?

せっかく巻いた髪が乱れちゃう・・・そう思ったら美作さんの唇がそっと私の唇と重なって、両手で頬を押えられた。

凄く優しいキス・・・それでも何度か繰り返しているとだんだん深くなっていった。

「んっ・・・はぁ、あ・・・み、まさかさん」
「なに?・・・ダメだった?」

「いや、そうじゃなくて・・・手当って、あの・・・」
「うん?今から・・・俺が消毒するんだけど?」

え?って思ったけど、再び重なった唇はもう激しいものに変わっていて、私はそのまま美作さんにすべてを委ねてしまった。


何が起きたかなんて全然わかんなかった。
ただ美作さんの熱い身体が私と重なって、初めての感覚が身体を震わせた。
怖くてどうにかなりそうだったけど、美作さんの声がずっと耳元で聞こえてきて、それを聞くことでこれが「真実」だって感じることが出来た。男の人の肌ってこんなにも逞しいんだって知った。

「いやっ・・・だ、そんなにしたら壊れ、るよ!美作さんっ!だめぇ・・・っ!」
「大丈夫だって、このくらいで壊れやしないさ・・・!今日は初めてだから優しい方だぜ?」

「あ、んっ!そんなぁ・・・!はぁ・・・はぁ・・・あぁっーーっ!」

美作さんが私の中をガンガンと突いてくるのを、彼の腕を掴んで必死で受け止めた!でも、凄く気持ちよくて頭が真っ白になる!彼の汗が私の身体に落ちてくる・・・腕を掴んでる私の手も同じように汗で滑ってる。
それでも私は彼から離れないように、必死で何度もその腕を掴んでいた。そして指が絡み合うと彼の手の甲に爪を立ててる・・・。

美作さんの息も上がってる?・・・私の耳朶に舌を這わせながら低い声で囁いてきた。

「牧野・・・愛してる。牧野も俺に言ってくれよ・・・同じ言葉が聞きたい。牧野の口から・・・」
「はっ・・・い、今?この・・・状態で?」

「そう!俺が一方的に身体を求めてるみたいで嫌だから・・・ほら、俺にも伝えて?牧野の気持ち・・・」


「・・・美作さんのこと、ずっと前から好きだったの。愛・・・してます」


その言葉で彼の動きが急に激しくなって、その後のことなんて何も覚えていない。
私の膝の消毒なんてどうなったんだろう・・・もう意識がなくなっていたから。



気が付いたらすっかり外が暗くて、ベッドがぐちゃぐちゃで・・・何が起きたがが想像出来て恥ずかしかった!
美作さんはすでにベッドから出ていてバスローブなんて着てる。私が身体を起こしたらすぐに気が付いて水を持ってきてくれた。

「ごめんな・・・嬉しくて無茶してしまって。大丈夫?」
「う、うん・・・大丈夫、かな?」

隣に座ってお水の入ったグラスをくれた。それの一口飲んだらまた、ほっぺたにチュ!ってされて、何も着ていないこともあってすぐに顔が熱くなった!彼とお揃いのバスローブをもらってそれを羽織ったら、こっちにおいでってまたドレスの方に手招きされた。

そしてそのドレスと一緒に置いてあった小箱を手渡された。

「なあに?これ・・・」
「開けてみろよ」

その中にはまだ完成していないと思われる宝石がひとつ。でも、凄く綺麗な輝きを見せるブルーの石だった。これを大事に持っていて欲しいと話された。この石の意味と、これがいつ私の指を飾るのかも。
そんな大事なものをいつの間に?って聞くと、これが後藤助教授に手配してもらったものらしい。

「だから、今日はこれ・・・このブルーダイヤと同じ原石から取ったネックレスだ。クリスマスプレゼントってやつだな」

「ごめん・・・私には何もないわ。あいつに捕まってたから何も準備出来なかったの」


「しっかりもらったじゃん!牧野の気持ち・・・と、ハジメテ?ってやつ!」
「あっ!そんな言い方!もうっ・・・!」


つい、美作さんを拳で殴ろうかと手を上げたら・・・それをそっと止められた。
そして優しく引き寄せられて、耳元で囁かれたの。



「Buon natale!(メリークリスマス)牧野、俺からの愛を込めて・・・もう一度キスさせて?」



AKA6.jpg
あきらくんのクリスマスストーリー・・・終りです♥
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Comments 4

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さくら  

突然の訪問、失礼いたします。
私はこちら⇒b--n.net
でブログをやっているきみきといいます。
色々なブログをみて勉強させていただいています。
もしよろしかったら相互リンクをお願いできないでしょうか?
「やってもいいよ」という方はコメントを返してくだされば、
私もリンクさせていただきます。
よろしくお願いします^^

2017/12/25 (Mon) 18:11 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さくら様、はじめまして。

ご訪問、コメントありがとうございます。
リンクの件ですが、さくら様が花男二次のサイトをお持ちでしたら
大丈夫ですが、現在のお申し出ではそれがわかりません。

宜しかったらそちら様のブログ、もしくはサイトの内容を教えていただけますか?
それから検討させていただきたいと思います。
宜しくお願い致します。

2017/12/25 (Mon) 19:38 | EDIT | REPLY |   
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2017/12/26 (Tue) 00:19 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様・・・今晩は!

ほんとっ?良かった?嬉し~♥
実はビビってたのよ!あきらのこんなシーンを書いたことがないし、総ちゃんとも類とも何処かで区別しなきゃ!
って思って!!そしたら薔薇一輪とか(笑)出てきてね!

このドン引き感があきらなのか?とか思ってめっちゃ自信なかったの~!!

でも良かったわ~!
こういうのでさとぴょん様が「良かった!」って言ってくれたら自信着くわ!(どんな自信だ!)

私なんかつくしちゃんがハシビロコウに乗ってるの、想像しちゃった!

「もっと動いてっ!」「・・・・・・」

いやいや、あきら君は良く動いてくれました!
ベッドが乱れまくるぐらい!うんうん、そういう描写しか出来なかったけど。
できたら膝の消毒シーンを入れれば良かったと反省してるんだけど!

今日はいい夢見れそうだ!ありがとうございましたーーっ!!

2017/12/26 (Tue) 01:00 | EDIT | REPLY |   

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