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こちらはGip様のブログお誕生日に押し付けちゃったお話しです♥


***



『西門さん!今日の晩、鍋パーティーしよっ?!』

土曜日の朝にかかってくる牧野からの「鍋パーティー」の誘い・・・この冬何度目だよ!
日本に俺しかいないからって毎週毎週飽きもしねぇで鍋ばっかり!そう言いながら断わったことは一度もねぇけど。

「あぁ、わかった。いつもの時間な。酒はどうする?何がいいんだ?」
『そうねぇ・・・西門さんが好きなものでいいよ!』

「俺の?」

その一言に驚いた。

何故かって・・・牧野のアパートで鍋パーティーする時、車で行く俺はいつも飲まないから。
っていうか、パーティーってのが終ったら「じゃあ、また来週ね!」って笑顔向けられちゃ帰るしかねぇだろ?
だから俺が聞いたのは牧野が飲む酒の話であって俺の酒じゃない。なのに今回は俺の好きなものでいいのか?

それって・・・つまり、そういう事だよな?


それじゃあって用意したのは加賀にある酒蔵が作ってる純米大吟醸酒・・・”KISS of FIRE”
アメリカやヨーロッパにも出回ってる酒だ。冷でも熱燗でも飲めるし、なによりボトルが綺麗なブルーで女ウケがいいし。

**

その日の夜、俺はそいつを持って牧野の部屋に行った。
インターホンを鳴らすとパタパタと元気のいい足音が聞こえてきて、俺だと確認もせずにガチャ!とドアが開けられた。

「いらっしゃーい!待ってたよ、寒かったでしょ?」
「お前なぁ!ドアの向こうを確認してから開けろって毎回言ってるだろうが!不用心だな、俺じゃなかったらどうすんだよ!」

「えぇ?だって、西門さんってわかるんだもん!足音で確認してるから大丈夫だよ!えっと・・・車は?」
「・・・駐車場にちゃんと入れてきた。路駐なんてしてねぇから心配すんな」

「あ、そう!」なんて少し赤い顔して・・・くくっ!可笑しなヤツ!バレバレだっての!


それでも知らん顔して鍋パーティーは始まった。
今日のメインは蟹、それもズワイガニ。牧野にしちゃあ奮発したなって思ったら、バイト先の店長から土産でもらったんだと!

「随分気前のいい店長だな。牧野だけがもらったのか?」
「みんなでジャンケンしたんだよ!私ね、一番勝ちだったの。すごいでしょ!せっかくだから誰かと食べようと思って!」

よく言うよ、毎回2人じゃねぇか!
俺以外の誰かを誘ったなんて話、聞いたことがねぇけど?

「西門さん、このお酒綺麗ねぇ!どうやって飲もうかな。熱燗?冷酒?」
「牧野の好きな方でいいよ、どっちでも美味いから。でも、鍋だろ?冷酒の方が良くねぇか?」

「うん!じゃあそうする!グラスで、だよね!」


お前、いつもは俺に聞かないくせに。いつもはここで「今日は車だよね?」って言ってなかったか?

キッチンから小さめの酒グラスを2つ持ってきて、「はい!」って視線を外したまま俺に差しだした。
お前に酒を注ぐのは俺だろうな。ボトルの栓を開けて牧野のグラスに注いでやった。んっ!なかなかいい香りがする酒だ!

俺のはどうする?って黙って見てたら真っ赤な顔して俺からボトルを取り上げた。

「ど、どうぞ!グラス、こっち出して?」
「・・・サンキュ!」

「それじゃ、今日もお疲れ様でした!・・・乾杯!」
「あぁ、お疲れさん!とことん飲もうな、牧野!」

横目でニヤッと笑ったら慌てて飲んで咽せてやがる!


カニ鍋はすっげぇ美味かった。
手際よく蟹の身を牧野が取ってくれるし、やっぱ温まるし。「締めは雑炊だね!」なんて言いながら一緒に煮た野菜も入れてくれた。
牧野の話を聞きながら、時々冷酒に口をつけて・・・そのうちこいつは暑くなってパタパタと自分を手で扇ぎだした。
暖房も効いてるし、鍋食ってるし、いくら冷酒っていってもアルコールだし・・・無理はねぇよな。


来たときからわかってたけど、今日の牧野の服装がいつもと全然違っていた。
結構首元のVカットが深めのセーターにミニスカート。色気のないトレーナーとジーンズは何処に行ったんだ?

しかも今までなかったはずなのにピアスが光ってる?へぇ・・・いつの間にピアスホールなんて開けたんだ?先週はなかったよな?


「なによ・・・ジロジロ見て。どこか変?」
「いや、お前の方こそ顔赤くしてどうしたんだよ。もしかして酔っちゃったのか?今日の酒、美味いヤツだからな!ほら、もう一杯注いでやるからグラス出せ!」

「えぇっ!いや、いいよ!もうこれ以上飲んだら・・・!」
「これ以上飲んだらって?いいじゃん、今日はとことん飲むんだろ?俺も一緒に・・・だよな?」


バカなヤツ!自分で色々企んだくせにいざとなったら怖じ気づいたな?
今更普通に戻そうったってもう遅いと思うぜ?俺のスイッチ、完全に入っちゃったから!

俺がボトルを持つと急いでグラスに残った酒を飲み干して、アタフタしながらグラスを差し出す。
それが面白くて何回か酒の酌み交わしをやったあと、とうとうホントに酔っ払ったみたいだ。今度は反応が鈍くなってきた。

あれ?もしかして眠気が来た?
それは一番マズいんじゃね?寝られたらアウトだし・・・まさか、飲ませすぎた?


「牧野!ほら、蟹が煮えてるから食えよ!こういうのお前風に言えば”勿体ない”っていうんだろ?目を開けて食えっ!」
「うぅ~ん・・・西門さん、蟹さぁ、半分殻ついてるじゃん・・・殻とって?そしたら食べる・・・」

「はぁ?蟹の殻って・・・どうすんだよ!おいっ!寝るなっ!」
「そこにキッチンバサミあるじゃん?アレでカットして?あたし、もうできない・・・」

半分テーブルに伏せてる状態の牧野・・・ささやかな谷間だけど見えてんぞ?言わねぇけどよ。

仕方ねぇからキッチンバサミで殻を取ってやろうとデッカい脚を取りだしたんだけど、思ったより殻が固くて思わず手に力が入った。殻はバキッと音を立てて切れたけど、その時手が滑って刃先が少し俺の指先に刺さった!

「痛ぇっ!げっ・・・手ぇ、切っちまった・・・くっそー!おい、牧野、絆創膏ねぇか?」
「・・・え?・・・はっ!うそっ!切ったのっ?どこ!」

「は?人差し指の先・・・」


別に大した傷じゃねぇから気にもしなかった。だから、血が出てる左手の指先を牧野の方に向けて見せてしまったんだ。
そしたら急にぱっちり目を開けて・・・いきなり俺の指を掴みやがった!

「やだっ!血が出てるじゃない!」
「いや、こんくらい何でもないんだけど・・・」

だけど、次の瞬間・・・牧野の唇がパクッと俺の指先を咥えたんだ!


え!マジで・・・?


あまりの衝撃的な光景に俺の方が固まった。
牧野の舌が俺の指先をペロッと舐めたのがわかる・・・しかも微かに歯が当たってるし。

何度もそのザラリとした生暖かい感触が来て、赤い顔して伏せ目がちなこいつが何ともエロいんだけど・・・。
俺はつい悪戯心で指をグイッと少し奥に入れ込んでみた。

そしたらハッと我に返ったこいつは、顔面全部を真っ赤にして慌てて俺の指を口ん中から出しやがった!

「ごっ・・・ご、ごめんっ!つい、子どもの時のクセで!ホント、ごめんっ!」


牧野が咥えてたせいでまだ濡れてる状態の俺の指・・・ニヤッと笑ってそれを今度は自分でペロッと舐めた。


「謝ることなんてないだろ?止血、ありがとうな。斬新な治療で驚いたけど、その礼はしないといけない・・・よな?」
「お、お、お礼なんてとんでもないっ!あの、絆創膏・・・」

慌てて俺の前から逃げようとした牧野の腕をガシッと掴んで、逆に腕の中に引き寄せる。


鍋の火も消したし・・・さぁ、覚悟してもらおうか!



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2018/03/02 (Fri) 17:15 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ぷにぷに様、今晩は♥

コメントありがとうございます。
そう言っていただけて嬉しいです。

いやいや、文章なんて書くの下手くそで表現力もないのでホント拙いお話しばかりです。
考えることは好きなので続いているだけで・・・でも、変わった設定は多いようです(笑)
こんなの初めて!とかよく書かれるから。

あぁっ!ロイヤルブルー(笑)去年の今頃ですかね・・・懐かしいなぁ!
類を背後霊じゃなくて・・・生き霊にした(笑)!!これもね、当時こんなの初めて!って書かれました。

そりゃそうでしょうねぇ・・・わたしも読んだことないですもん。類の生き霊なんて。
類のセリフをカタカナで表記していたので、読者さんにカタカナでコメントもらっていました(笑)

私、その話を全部ノートに書いて必死で手直ししてパソコンに打ち込んだの覚えてます。
最終回の時、やっぱり泣いたんですよ。なんでしょうねぇ・・・悲しかったのか、嬉しかったのか・・・。
それでも50話・・・かな?

星の砂・・・私の思いつきで急に書いたヤツですね。星座が好きなのでそれにまつわる話を書いてみたかったんですが、類が牡羊座で総ちゃんが射手座・・・類の牡羊座の男性像が私にはピンとこなくて、あんな感じに作り替えたんです。
本当はあの続編書きたかったんですがその後にイベントがあったり、類も総ちゃんも長編になったので書けませんでしたけど。
実は星の砂の総ちゃん、好きなんです♥

ぷにぷに様は切ない系がお好きなのかしら?

私は極端なのでギャグに走るか思いっきり切なくするかって感じなんですよね(笑)
確かに雪は切ない系ですからねぇ・・・今からまたガクン!と(笑)

交互に書かないと上手く自分をコントロールできないので、そのうちまた切ない総ちゃんにチャレンジしようかな?
いやいや、幸せにしてやれよっ!(笑)って思いますよね!
でも、どのお話しも最後にはほんわかに・・・これだけは守っております。

昨日から沢山の方に励まされておりますので、インフルエンザが回復する頃には気分も変わっているかも。
これも皆様のおかげです。

こんな弱っちぃ私ですが今後とも宜しくお願いします♥


あっ!私も読み手の時はコメント、一度もした事ないです(笑)恥ずかしくてね。ふふふ、一緒ですね。

2018/03/02 (Fri) 19:30 | EDIT | REPLY |   

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