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plumeria

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ベッドの中で牧野を抱き締めてたら、昨日のことを思い出した。
疲れ切ったこいつは今にも寝てしまいそうだけど、瞼にキスをして起こした。

「なぁ・・・お前、昨日俺に何か言いかけただろ?何だったんだ?」

「あぁ・・・あれ?何でもないんだけど・・・」
「ちゃんと話してくれよ。気になるだろーが」

うーん・・・ってちょっと悩んでるみたいだけど・・・
俺の方に向き直って

「総二郎・・・いつも私に何か買おうとするでしょ?どうして?」

「は?ホワイトデーだったから。お前の好きなもんがいいと思ったけど・・・わかんなかったから聞いただけだけど?」

「そう・・・?でも、いつも何がいるかって聞くから・・・総二郎にはわかんないのかなって思ったの」

どういう意味だ?俺がわかってない?

「俺はただ・・・お前に喜んでもらいたくて・・・物でどうこうしようと考えてたわけじゃねーよ」

「私は物より気持ちの方が嬉しいの。だからここに連れてきてもらえただけでいいんだよ?
他に誰もいないところで総二郎を独り占めできたんだから・・・」

「牧野・・・?」


牧野はそのまま寝てしまった。

何だか心の中を覗かれてたような気がして
こいつが俺より大人のように見えて気恥ずかしかった。


****


今日はもう昼過ぎにはここを離れる。
最後だと行ってコテージ前のビーチではしゃいでいる。

「イルカ、今度は見に行きたいなー!ねぇ、総二郎!」

「あぁ!今度は船借りて沖にでも出ような。ダイビングでも習っとくか?」

「まずは泳げないとねー!」

は?そこ?

「お前・・・泳げなかったのか?」

知らなかったの?ってケラケラ笑ってる。
まだまだお前のことで知らないことあるんだな。

まぁ、いいさ。これからいくらだって一緒の時間はあるんだから!
一つずつわかんないとこ埋めていってやるさ。

****


「総二郎!楽しかったね!強制的だったけど来て良かったよ!!」

「こんなので良かったのか?お前、お手軽なヤツだな」

「何でも持ってるからわかんなくなってるんだよ」

牧野を見ると・・・
バックに青い海を従え、白い波とさわやかな風を纏い
髪をなびかせて笑う・・・眩しい太陽でさえコイツにはかなわないと思わせるほどに。

「どこにいたっていいの。総二郎がそこにいたら、私の居場所もそこあるって思うから。その場所が私の一番欲しいものなの」

とびっきりの笑顔で牧野は言う。

「じゃあ、俺はお前のとこにいるだけでいいって事?」

「そうだよ?」


あれこれ考えて、答えを探しても見つからなくて
無駄だったとは思わないけど、そんな事で良かったんだと思うと力が抜けた。

「お前・・・もうちょっと欲張れよ」

「何言ってんの?世界で一番欲張りだよ!だって、総二郎の全部をほしがってるんだから。
だから・・・二人っきりの時間をありがとう・・・」



もうすぐ休みも終わる。また仕事三昧の日が続く。

でも、いつも牧野がいて俺の帰りを待っててくれる。

そんな普通の日が最高に幸せで、本当に欲しいものなんだって・・・



「やっぱ、俺、幸せだわ!」

「そうでしょ?私が幸せなんだから!」



次は恋人岬の夕焼けを見に来よう。
これからも少しの休みは全部牧野のもの。



たった一つの土産を持って自分たちの場所に帰ろう。

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どうしてこんなに長く?なったんだろう・・・
3話のはずだったのに・・・。

ちょっと可愛い総二郎でした。

20日には総二郎の夜桜SS!
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