FC2ブログ

plumeria

plumeria

「ビー玉の瞳」の凪子様からいただきましたお話の第1話めです♥



*

『ニューヨークでは今年も例年通りの大雪が降っています────』

テレビの中継画面

その雪の向こうに、俺はただ あんたの笑顔を見ている


ねぇ牧野…

今ね、日本でも
久し振りの雪が降ってるんだ

あんたも今、俺と同じように
真っ白な雪景色を見ているの…?

そしてあの時のように、心から笑えてる…?


アイツの隣で────────



*


『ねぇ見て!?ほら類っ!見上げたらすっごく綺麗だよ//!』

いつかの雪の日

一面真っ白な世界の中心で
両手を広げて無邪気にはしゃぐあんたは、眩しい笑顔で俺に呼び掛けた

その全てが、見惚れる程 綺麗で…


『キャッ//!』
『クスッ、はしゃぎすぎ』
『だって///… あっ、ありがとう///…』

転びそうになった彼女の手をとったら
頬を染めて俺を見上げた漆黒の瞳は
そのまま嬉しそうに、ニッコリと笑ってくれたね…

あの時

少しだけ赤みを増したあんたの頬…

雪のせいだけじゃないって、 そう信じたかったのは

きっと、俺の我が儘で──────


*


~雪 こっちでも意外と 積もってる~

書きかけたメールは打ちかけのまま

あの頃から…
ちっとも消えない俺の想いと共に
ポケットにしまいこんだ

ねぇ…

もし俺が、アイツのように
あんたを奪えるくらいの強さを、持っていたのなら……

いや…

『そんなの、花沢類らしくないよ…?』

きっとそう言って、困った顔を浮かべるのかも…
そんなあんたの顔、すぐに想像つくから……



「類様、お昼はどうされますか?」
「あぁ… 外で取るよ」
「えっ! でも、この雪では…」
「いや…… 雪、だからかな…」

戸惑う秘書の藤本を背にして
俺は真っ白な街へ一歩踏み出す

やめよう…
こんな気持ち、いつまで抱えてても…


俺は全てを振り切るように、
冷たい雪の降りしきる街へと
ひとり歩き出していた───────


*


だけど…

雪の中、はしゃぐ子供を見かけただけで、すぐにあんたを思い出す…

ほら、あの仔犬の目だって、ちょっと似てるなって…
そんな自分に、いい加減笑ってしまった…

だよな…


~♪
思えばどんな映画を観たって
どんな小説や音楽だって
そのヒロインに重ねてしまうのは君だよ
行ってみたい遠い場所で見たい夜空も
隣に描くのはいつでも…


不意に流れてきた、少し前の流行りの曲

妙にピッタリ 今の自分と重なって…
更に笑いが込み上げる

あぁ、でも……

情けない程、俺はやっぱり
何処にいても、あんたの笑顔が好きなんだ─────


~♪
雪が綺麗と笑うのは君がいい
でも寒いねって嬉しそうなのも
転びそうになって掴んだ手のその先で
ありがとうって楽しそうなのも
全部君がいい


あぁ、ほら…
やっぱりあんたを思い出して
優しい気持ち… 笑みが込み上げる…

なんだか
不意にその曲に背中を押された気がして

俺はポケットからもう一度、スマホを取り出した

宛先もない、さっきの書きかけのメールじゃなく

迷わず通話ボタンを押しながら…

柄にもなく早鐘を打つ自分を
どこかで情けないって、笑いながら───


RRRR

『あっ!…えっと、花沢類?』

思いがけず短いコール音の後
驚いたように弾む、あんたの声…

久し振りだな…

思わずまた、頬が緩む


『…もしもし?』
『もっ、もしもしっ///!!』

そうだよな…

駆け引きとか遠慮とか
もうそんなのは要らない────

だって、たとえ手遅れだとしても…


『あのさ… 雪…』
『えっ?雪…?』
『ん… 』

あんたが居なくなったこの時間も
きっと俺にとって…

どうしようもない程膨らんだ、あんたへの想い
もう、やっぱり認めるしか無いんだなって…

きっとこれは
その為の時間だったから────


『牧野… 雪が綺麗だよ…』
『あっ!…うん//… こっちもね!スッゴい雪なの…ほら、あの日みたいに…//』

電話越しに
そっと微笑む彼女の気配を感じた

うん…
やっぱり俺は、どうしようもなく…

いつでもあんたの隣で
「雪が綺麗だね」って、言いたいんだ…



『ねぇ、明日さ…
あんたに、会いに行くよ…』


1yjimageG8TW8EC7.jpg
第2話めは19時30分です・・・ドキドキ♥
凪子様にコメントいただきましたらplumeriaが責任もってお届けしますね!

↓こちらからお部屋に飛べます。



ビー玉の瞳
管理人 凪子様

関連記事
Posted by

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply